食で身体に栄養を!
本で心に栄養を!与えよう!
ということで長田が好きな本の好きなコラムを紹介します。
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今回はコチラ。
- 作者: 祖川 泰治
- 出版社/メーカー: すばる舎
- 発売日: 2015/11/21
- メディア: 単行本
そつなくこなす女の子、じっとできない男の子
男の子をお持ちのお母さんからよく聞くのが、
「話を聞かない」
「じっと座っていられない」
「自分の好きなことしかしようとしない」
という悩み。
「知育するレベルに達していません!」とも言われます。子どもは皆、落ち着きがなく、飽きっぽいものです。けれども女の子と比べて、男の子はその傾向がより顕著なようです。私の教室でも、課題にまじめに取り組むのは、たいてい女の子です。男の子は途中から騒ぎ出すことがしばしば。字の読み書きについても、概して男の子は遅めです。
正直言って、性差は歴然としてあります。私は小学区制のとき、「どうして女子は何でも上手にできるのに、僕はうまくできないんだろう。」とよく思っていました。
女の子は小さい頃から周りの状況を見て、先を読み、論理的に考えます。そして、たいていのことを、バランスよく上手にこなします。男の子は「そのとき楽しければいい」という考えで行動しています。先を呼んで行動しない男の子に、「今やっておかないと小学校になると困るよ」と言ったところで伝わりません。
「うちの子はいつ、しっかりするんだろう」と悩む男のお母さんに、「高校生くらいじゃないですか」というと、「そんな先ですか!」と驚かれます。これは冗談としても、それくらい先の長い話と思えば、今の子どもの姿を焦らずに見守ることができるでしょう。
そんな男の子ですが、決して成長していないわけではなく、成長が目に見えないだけです。のびしろがたくさんあるので、今後中学、高校で伸びる可能性が高いです。高校3年生で部活を引退してから、急に勉強に集中する男の子の話もよく聞きます。それまで目に見えないところでバラバラに動いていたことが、急にパズルのようにガチャン!とはまる瞬間が有るのです。だから、男の親御さんは、「今できなくても、またいつかできるわ」くらいの気持ちで接してもらえるといいですね。
とはいえ、そんな男の子も5歳くらいになると、それまでと比べて格段に落ち着いて気ます。幼児教室でも男の子については、5歳くらいから一気に追い上げるものというのが、共通認識です。本気になったときの男の子の集中力は目を見張るものがあるので、それも可能なのです。ただ、やはり興味が湧かないとやる気が出ないのが男の子。あの手この手で上手に転がし、乗らせてあげましょう。
男の子を乗せるには、とにかく「かっこいい」とほめること。男の子はかっこうつけたがりです。それも周りと比較してどうこうではなく、自分のなかでかっこいいか、かっこ悪いかだけです。なかなか片づけしないときにも、「あっ、△□くんがお片づけマシーンになりました。わあ、かっこいい。お片づけを始めました。すっごい、このマシーン、このロボットはかっこいい。ガシーン、またパワーアップしました。」などというと、嬉々としてやり始めます。こうやって、「かっこいい△□君」を表現してやると動くのです。
女の子は周りを良く見て動き、親の期待等をすぐに察します。また、先を読んで行動することができるので、「小学生になったらこうなるから、今こうしておこうね」と説明すれば伝わります。年上の女の子を見て、「私もああなりたい」と憧れることと、親から言われた言葉が結びつき、「だから今こうしよう」と自分から行動に出ます。
ですから、男の子に比べると、ずいぶん成長が早いと感じます。しかし、そこには特に母親には気付きづらい落とし穴があります。
何でも素直に真面目にこなしてくれるからと、やらせすぎてしまうことがあります。女の子は母親が大好きですから、「ママの期待にこたえたい!」とがんばります。それほど興味がないことでもやろうとします。それが功を奏することもありますが、子どもにストレスがたまったり、息切れしてしまうケースも。
女の子の場合は、「やらせすぎ」ていないか、親の方が時に立ち止まることも必要でしょう。
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