大人の社会には高校時代以上に納得できないことがある。

毎月1日は「みんなでコラムを書こう!」の日。

 

今回のテーマは「試験」です。

 

長田は昨日

「毎月、長田の大学4年から駒込に入るまでを書く」と言いましたが

連日の長田自身のことを書いたコラムです。

 

笑ってくださいww

(学級通信用に書いたコラムを大幅に加筆修正しました。)

 

 

生徒と話していると「数学は将来役に立つのか?」という質問を受けることがある。正直に言えば、方程式や関数そのものを使う機会はないだろう。しかし、その考え方や論理力などの手段として用いる機会は頻繁に訪れるだろう。

 

といっても、ほとんどの場合が無意識に用いるので実感することは少ないだろう。ただ、ここで大事なのは「何故それをしなければいけないのか」という理由が分からなくても、決められている限りはそれをしなければならないということだ。

 

それは校則等の規則も同様である。何故、そんなルールがあるのか理解できなくても、それを守らなくてはならないのだ。まぁ私のようにルールを守らない教員がそんなことを述べても説得力に欠けるかもしれない。

 

長田も、学生時代に理不尽だなぁと思うことはあったと思うが、社会人になってからのほうがそう感じる機会が増えた。君達も大人になれば、学生時代のことなんてたいしたことなかったと思うときが間違いなく来る。今回はそんな私の経験談をしてみたい。

 

 

 

 

教員になるために採用試験に合格しなければならないのだが、採用試験には2種類ある。もちろん、公立と私立だ。

 

公立の場合は都道府県ごとに採用試験が行われる。ただし、重複を避けるために地方ごとに同一日に試験が行われる。私は、関東地方は地元の埼玉県を、中部地方は親戚が住んでいる愛知県を、東北地方は関東に一番近い福島県を受験した。本命はもちろん埼玉県である。実は大学生の頃は中学の教員を第一志望にしていた。というのも私は一番楽しかった学生時代は柔道に夢中になっていた中学時代だったからで、できれば母校で柔道を教えたいと思っていた。

 

試験科目は大体1次試験が筆記試験と体力測定である。筆記試験は専門科目と一般教養の2種類。体力測定は水泳や反復横とび等、県によって異なるが基本的な種目が多い。2次試験は小論文や面接でそれで合否が決まる。場合によっては3次試験もある。

さて、埼玉の試験だが結果を先に言うと1次試験で不合格だった。筆記試験の専門科目はおそらく満点だと思う。一般教養は生物分野と音楽分野を落としたが、そんなに悪い出来ではないと思う。では何故不合格だったのか。

 

それは明らかに体力測定だった。私はこんな体形をしているが小学生のときはサッカーをしていたし、中学からも柔道を続け、運動能力はそんなにひどくはない。しかし、埼玉県の体力測定には私が唯一苦手な鉄棒が含まれていたのだった。他にも縄跳びなどがあったが、こちらは平均的な数値を出していたので不合格になるような理由にはならない。落ちた原因は鉄棒で逆上がりができなかったからだ。

 

逆上がりが試験科目にあることは4月の段階で既に知っていた。6月に教育実習で母校に行った際も柔道部の先生と一緒に練習した、正確にはさせられたのだが、逆上がりだけはできなかった。他で頑張ればいいと思ったが、残念ながらカバーすることはできなかった。

 

他の科目もできなかったのでは思うかもしれないが、試験の合否発表のあと、成績をランクで開示してくれるので埼玉県庁にまで訪れたが、学科はやはりAだった。体力測定の結果はCかDだったと思う。

 

なぜ、数学科の教員になるのに逆上がりができないといけないのだろうか?小学生の教員ならわかる。仮にクラブ活動も考慮してのことだとする。それならば私には特技の柔道がある。こういった面も見てほしいとその当時は思ったものだ。

 

その後に受けた愛知と福島の試験ではそこまで出来は悪くないと思ったが残念ながら不合格。このようにして私の公立教員採用試験は幕を閉じた。

 

その後、2年間講師生活を送っていたのでリベンジする機会はあったのだが、公立の試験を受けることはなかった。やはり、数学科の採用試験にもかかわらず逆上がりができなかったのが原因で落ちたのがショックだったのだろう。

こんな恥ずかしい話ができるのも、今駒込で楽しく教員生活を送っているからに他ならない。逆に言えば逆上がりが出来ていれば、駒込にはいなかったのだろう。人生何がどうなるかわからないものであるとつくづく思う。

 

 

 

長田注:今の埼玉県の教員採用試験には「逆上がり」は存在しない。長田が今の時代に受けていたら、間違いなく埼玉県の中学校で柔道部の顧問をしていただろう。時代の違いは大きな変化をもたらす。

これもだね。

 

 

 

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