メダリストの言葉。2

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リオデジャネイロ・オリンピック 勇気を与えてくれるメダリストの言葉

リオデジャネイロ・オリンピック 勇気を与えてくれるメダリストの言葉

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: ゴマブックス
  • 発売日: 2016/10/10
  • メディア: 単行本
 この本だと柔道選手もたくさん載っているので嬉しいですね。
ということで今回の5回は柔道選手で!

当たり前のことを、

当たり前にやる難しさを

改めて感じた。

 

大野将平 (男子柔道73キロ級 金)

 

「うれしい。内容的に満足できるものではなかったが。柔道という競技の素晴らしさ,強さ、 美し を見ている皆さまに伝えられたんじゃないかと思う“プレッシャ が大きかったし メダルを獲得して当たり前という声が聞こえていた 当たり前のことを 当たり前にやる難し さを改めて感じた」

 

リオ五輪4日目。男子73キロ級の大野将平選手が決勝で、小内刈りでルスタム,オルジョィ 選手(アゼルバィジャン)に一本勝ちし.今大会の日本柔道最初の金メダルを獲得。初出場で 頂点に立ちました。日本男子では2008年北京大会の100キロ超級,石井慧選手(当時国士舘大)以来,2大会ぶりの金メダル。 前回のロンドン大会では史上初の金メダルなしに終わっ た日本の男子柔道に, 4年後に控えた東京五輪へ向け、お家芸復活の第一歩が刻まれた瞬 間でした。

 

2,3回戦を1本勝ちで勝ち進み 準を決勝でロンドン五輪66キロ級金メダリストのラ シャブダトゥアシビリ選手(ジョー,ジア)に優勢勝ち。準決勝でもディルク ファンティヘル ト選手(ベルギー)に一本勝ちを決めていました。

 

決勝戦は1 分44秒に内股で技ありを奪って先手を取りました。激しくなった相手の攻めを 冷静にさばき 大野選手は技を出し続けました。最後は3分15秒、小内巻き込みで欧州王者オルジョイ選手から美しい一本を奪いました。大野選手はその 瞬間、日本男子8年ぶりの五輪王者となりましたが、表情を全く崩すことなく深々と一礼。畳を降りて金丸雄介コーチと抱き合った際にようやく笑顔を見せたのでした。

 

「柔道は対人競技で、相手への尊敬や敬意、日本の心を見せられる場。気持ちを抑えてきれいな礼ができた」

 

強いだけでなく、高潔な王者でありたいと,大野選手は思い求めてきたのでした。

 

ロンドン五輪銀メダルの中矢力選手と競り合いながら成長し、初出場の2013年世界選手権で頂点へ。しかし、その後の約3年は荒波に揉まれました。凱旋となるはずだった 当時主将だった天理大柔道部内の暴力問題が明るみになる出来事があったのです。関与していた 大野選手は全日本柔道連盟から3カ月の競技者登録停止を受け、学内の稽古も禁じられ,主将 も解任されました。

 

その直後、山口市の実家へ帰郷。母,文子さんに「俺、柔道やめようかな」と漏らしても引 き留める言葉はなく、迷いは深まっていきました。気持ちが吹っ切れたのは、12歳まで自身を 鍛えた道場でのこと。子どもたちに胸を貸すうちに、彼らや幼なじみたちが大野選手を郷土の 誇りと思っていることを知り.柔道への意欲を取り戻すことができたのです。

 

中矢選手ととも に代表に選ばれた2015年世界選手権では、決勝で中矢選手を下しました2度目の世界王 者となり、そしてリオ五輪へと突き進んでいったのです。

 

大野選手の強さの源は、その 負けん気 だと言われます。2学年上の兄,哲也さんの背中 を追いかけ、小学校卒業後は東京の柔道私塾「講道学舎」(現在は閉校) へ。やはり兄に倣っ て進んだ天理大では、2年時のレギュラー選考会,兄を押しのける形でメンバー入りを果たし ました。「将平が世界を意識したのはそれからですね」と母は当時を明かしています。

 

最強 を証明するために臨んだ五輪で,圧倒的な強さと誇り高さを世界に知らしめました。 大野選手は「柔道界のシンボルみたいな選手になれるように精進していきたい」と語っていま す。4年後の東京五輪へ向けては、「まずはゆっくり休むこと。そして金メダルにふさわしい 人間に成長していかないと。まだどうなるか分かりませんが、20年に日本で東京オリンピック があるので、目指していかないといけないなと思います」

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