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縁ある人は大事にせよ
論語に「故旧は、大故なければ、則ち棄てず」という言葉がある。
「むかしなじみの人、縁のある人は、よほど大きな理由でもない限り見捨ててはいけない」という意味で、端的にいえば「縁ある人を大事にしなさい」ということだ。
日本の総人口約1億2000万人と言われ、その大半の人たちとは、一度も出会わないまま人生を終える。どういう形であれ、出会ったということは、それだけでその人となにか縁があるということだ。どんな人と出会っても、その出会いには必ず意味があるものだということを私は肝に銘じている。
監督と選手の関係にしてもそうだ。縁あって監督になり、選手は縁あってその監督の下でプレーする。だから監督は最新の注意を払って選手を見守り、適切なアドバイスをし、成長の道筋を示さなければならない。
人と人が出会うときは、損得勘定でそれをとらえがちである。しかし、全ての出会いを大切にしていくことが人生にとって、意味のあることなのだ。今この瞬間に出会った人との縁を大事に育んでいくことこそが、のちの自分の人生を豊かにしてくれるものだと信じている。
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