試練

 

JFK空港に現地時間の16時に到着。日本時間だと朝の5時。正直眠い。飛行機の中では読書に勤しみ、ほとんど寝ていないのがいけなかった。いや時差を慣らそうと頑張っただけ。

 

試練だと思っていた入国審査は2つしか質問されず、あっけなく終了。たぶん、指紋認証のおかげなんだろうね。あれがあるから、そこまで質問しなくても良くなったんだと思う。まぁ、2つの質問の「何日間滞在するか」と「アメリカを訪れた目的」は両方とも聞き取れなくて、聞き直した。

 

英語を読むことしかできないことを今日ほど恥ずかしかったことはない。

 

空港を出たあと、ホテルまではタクシーで移動。卒業生も、駒込の英語の先生も、「最初はタクシーが安全」とのアドバイス。たしかに、空港からホテルまでのドアTOドアなので楽だった。値段も今考えればリーズナブルだと思う。(最初は高すぎると思ったが・・・)

 

 

ホテルはMOMAが歩いて1分のところにある結構な中心地。そこの30階だった。

 

 

ホテルについて、のんびりしたいところだが、この日が一番のメインイベントである卒業生との夕食。スーツに着替えて、21時にホテルのフロントで待ち合わせ。

 

だったが・・・。

 

「電車が止まったので

(21時にホテルに着かないので)、

現地集合に変えてください」

との連絡。

 

おいおい、夜の地下鉄に一人で乗れ!ってことか!地下鉄は危ないんじゃないか?

 

 

ホテルを出るまでは、また気分が落ち込んだが、ホテルを出て、地下鉄の駅までの道のりはかなり開き直っていた。

 

ホテルを出る前に卒業生から「地下鉄はRかWに乗ってください」と言われたが最寄り駅を見ると、いくつもの路線が重なっていて迷子になりそうだった。ということで、卒業生のアドバイスを無視して、ホテルから少し離れているが、乗り換えなしでレストランの近くにつく、4,5,6の地下鉄に乗ることに決めた。

 

「アメリカに1人で来ることができたんだから大丈夫じゃね?」と入国審査をパスし、タクシー乗車もホテルのチェックインも1人でできたという根拠が薄弱な自信で夜のNYを歩く。左手に「るるぶ」を携えて。

 

 

NYの中心地ということもあり、高層ビルが立ち並ぶ。たまに低層の建物があるとたいがい教会であった。さすがキリスト教の国アメリカだ。日本でいうと丸の内にお寺がある状態だ。

 

 

道路は京都の街並み同様、碁盤の目のようになっているので、同じような風景が続くが看板を読むとどこにいるかがすぐに分かる。英語を読めることを今日ほどありがたいと感じたことは無い。

 

地下鉄の駅に到着。券売機でメトロカードを購入。クレジットカードで購入できる事にちょっと驚いた。しかし、構内は汚い。日本とは雲泥の差だ。レールにはコンビニの袋やお菓子の袋が散乱している。汚れや落書きもひどい。なによりも壁や柱が古びている。この汚れが日本人を圧迫するのだろう。乗った地下鉄もきれいとはいえない年季の入った列車が到着した。

 

車内は日本と比べてサッパリとした、広告も少なくTVの画面もなく、20年前の日本の電車のような感じだ。現地時間も土曜日の21時30分ということで人も少なく、中々に怖い。長田と同じくらいの体格もいて威圧的だ。「あぁ、自分も周りからこんな感じで恐れられているんだな」ということを学ぶ。

 

乗ってから気付いたが、駅のホームには次の駅の駅名が書いていない。乗り過ごさないようにひたすら駅名をチェックする。周りの乗客のことなどどこかに忘れてきた。

 

それでも、なんとかレストラン近くの駅で降りて、「るるぶ」を左手に持ちながらレストランに向かう。なんだかんだで、初めての土地でも方向感覚はあっていて、すぐに卒業生と合流できた。

 

 

知らないうちにレストランを通過していたが・・・。

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