一切なりゆき。3

食で身体に栄養を!

読書で心に栄養を!

一切なりゆき 樹木希林のことば (文春新書)

一切なりゆき 樹木希林のことば (文春新書)

  • 作者: 樹木 希林
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2018/12/20
  • メディア: 新書

 絶対こうでないといけないという鉄則はない。

家を建てたときに、建築家にお願いしたことがあるんです。それはたとえば現場で設計図とは違うところに穴を開けてしまったとか、間違えてしまったときには、声を掛けてくださいということなんです。そういうときに、わざわざ取り替えたり、直したりしないでそのミスを活かしたいわけです。もしかしたら、当初の設計よりも面白いものができるかもしれないでしょう?直しちゃったら、ミスはミスのままだけど、それでまた別のことができたら、ミスが活かされたことになると思うんです。

私は全てのものに対して、絶対こうでなければいけないという鉄則はないと思っているんです。たとえば私の顔。これはミスして出てきちゃったわけですよ。(笑)少なくとも美人女優という枠には入らない。でもこのミスを活かそうと思ってやってきた。今はミスがむしろ面白い顔として受け入れられる時代ですけど、それこそ40年前は女中さん役の顔だってミスは許されなかった。その中で私がこうして生き残れているのは、ミスを活かそうとしてきたからじゃないかと思いますね。

コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。