競う相手

今回もこの本から。

弱いメンタルに劇的に効く アスリートの言葉――スポーツメンタルコーチが教える“逆境”の乗り越え方

弱いメンタルに劇的に効く アスリートの言葉――スポーツメンタルコーチが教える“逆境”の乗り越え方

  • 作者: 鈴木颯人
  • 出版社/メーカー: フォレスト出版
  • 発売日: 2019/03/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

心理学に「非競争的報酬」という用語があります。有名なのがエイムズの実験です、この実験では被験者である男の子に、2人1組になって、課題を解いてもらいます。そして、課題を解き終えるたびに、2人の成績が読み上げられます。

Aチームの男の子たちは「成績が良かったほうが勝ち、勝った方がご褒美をもらえる」と伝えます。Bチームの男の子たちには「勝ち負けはなし。2人は研究に協力してくれたご褒美をあげる」と伝えます。

結果、「自分の成績はどうだったか?」と振り返ってもらったところ・・・、どういう結果が出たでしょうか?

Aチームは成績を自分の能力や運と結び付けた子が多かったのに対し、Bチームは成績を自分の努力と結び付けた子が多かったのです。

 

一般的には競争したほうが、競い合うことで良い結果が出やすいと思われています。しかし、競争という無意識に比較が起きる環境で育つと、出た結果を自分の努力よりも備わっている能力や運と結び付けやすいというのです。

 

競争は「勝敗の結果が出た後」が問題です。人は結果が出ると、なぜその結果が出たのかを分析します。そして競争に勝った場合には、「自分はできる人間だから」、「自分は強運の持ち主だから」と結論付けやすく、競争に負けた場合は「自分はできない人間だから」、「自分は運が無いから」と結論付けやすいのです。

 

つまり、競争の中で勝ったとき、人は「自分は能力がある」、「自分は運が強い」というふうに解釈し、「自分が努力したから」というふうには考えないというのです。

 

この実験が明らかにすることはなんでしょうか?

 

人は他者との競争で自信が得られると思いがちですが、実際には過信を生みやすいことが分かるのです。

 

一方、過去の自分と比較して成長することに目を向けることができれば、意欲が湧きやすくなるのです。つまり、本物の意欲を湧き出させるためには、他者との比較ではなく、自分との比較に目を向けることが大切なのです。

自分の軸がなかなか持てずに苦しむ人は、まず他者との比較や競争をやめることが大事です。

 

長田は既に他者と比較することがほぼないので、これの言っていること良くわかります。他者と比較してもあんまり良いことないです。自分の信念に従ってきちんと生きているかで、自分の成長度を測るのが大事だと感じています。

 

 

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