今月はこちら。
- 作者: 野村克也 中野信子 他
- 出版社/メーカー: セブン&アイ出版
- 発売日: 2020/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
今回の5回は田中角栄(元総理大臣)
相談を受けたら、
結果はあいまいにするな。
できないものはできないで、
はっきり言ったほうがいい。
結果はどうあれ、
真剣に耳を傾てくれたことで
相手に感謝される場合が多い。
田中角栄は陳情などを含めた頼まれごとなど、その結果を決してあいまいにしなかった。「考えておく」といった答えは、まずなかったのである。
どういうことか、話を持ち込んだほうは、右か左か答えを待っている。ものごとは自分で考えれば、できるものかできないものかは相談を受けた段階でおおむねわかる。できることは即答してやれば相手は喜ぶ。できないと答えれば、当然ガッカリはする。しかし、正面から受け止めて相談に乗ってくれたかたちは残る。ダメだったが、真剣に聞いてくれたという思いは残るのである。
一方で「考えておく」が結果的に「できない」の返事になれば、待たされた相手は疲労感のみが残ることになる。同時に両者の間にはなんともいえない距離感が生じてしまう。
田中相談事の返事を明確にすることで、多くの信頼を得ていたということである。
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