志村けん160の言葉。5

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志村けん 160の言葉

志村けん 160の言葉

  • 作者: 志村 けん
  • 出版社/メーカー: 青志社
  • 発売日: 2020/08/07
  • メディア: 単行本

 

38:オレがもうちょっと歳をとったら、加藤さんにどうしても言いたいと思っていることが1つあるんです。。

 

 

加藤(茶)さんとは年齢が近いということもあって、いまでもオレたち兄弟みたいに仲が良いんですよ。付き人の頃は加藤さん専門について、家に居候させてもらっていたこともあるしね。

 

あの頃はメシ、よくおごってもらっていたっけなぁ~。加藤さんもバンドボーイの経験があって、食えない時代があったから、オレたち付き人にはホントに優しかったんですよ。

 

それに仕事さえきちんとやっていれば、加藤さんの前で冗談言っても、ふざけてもぜんぜん怒られなかったですからね。よく落語家さんの弟子は、「師匠の前では冗談も言えない」なんて言うけど、そんなんじゃ無かった。その代わり、衣装の早替わりするときはオレが付いていれば絶対に失敗はなかったし、怒られたことなんてなかったですね。

 

二人でナンパしに行ったこともあったっけな。あの人は顔が知られているから、黙っていても女の子が寄ってくるんですよ。それがちょっと羨ましくてね。

 

加藤さんに頼まれて、女優さんにラブレターを届けに行ったこともあった。

 

でもあの人は、ああ見えても割と一途な人だから、あの頃もお相手は1人だけだったですよ。で、オレがドリフターズに入って、「全員集合」で初めてコンビを組んだのが、あのヒゲダンスだったんですよ。あれは、当時オレが聴いていた曲をバックに使って、加藤さんと相談しながら動きをつけていったんだけど、大ウケでね。そのとき、加藤さんがオレにひとこと、こう言ったんですよ。

 

「志村、お前がいてくれて良かった」

 

って。加藤さんはオレの意見には真剣に耳を傾けてくれたし、オレに対してギスギスしたライバル意識を燃やすなんてことなど一度もなかった。どこまでいっても懐の大きな良い人なんですよ。

 

オレがもうちょっと歳をとったら、加藤さんにどうしても言いたいと思っていることが1つあるんです。それは、「オレがこの道を歩んでこれたのは、あなたがいたから・・・」って。

 

えっ、いま⁉ いまはまだ照れくさくて言えねぇよ!

 

 

「オレの体、大丈夫かぁ~⁉ スペシャル」2002年4月

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