アスリートの言霊。12

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アスリートの言霊。 ー厳しい時代を生き抜くためにー

アスリートの言霊。 ー厳しい時代を生き抜くためにー

  • 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
  • 発売日: 2020/10/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

弱いから負けた。

それだけです。

篠原信一(柔道)

1998年から2000年まで、無差別級の日本一を決める全日本柔道選手権大会で3連覇を成し遂げていた篠原信一。99年にイギリスで行われていた世界柔道選手権大会では、100kg超級と無差別級の2階級を制覇した世界チャンピオンとなっていた。誰もが認める金メダル最有力候補としてシドニーに乗り込んだのだ。

 

試合当日は順調に勝ち上がり、迎えた決勝の相手はその4年前のアトランタ五輪95kg超級の金メダリストであるダビド・ドゥイエ(フランス)。開始1分半が過ぎたときにドゥイエが内股を仕掛けたが、それを篠原が透かして、投げ飛ばし、一本を取った・・・と思った。実際に副審の一人は、篠原の一本勝ちというゼスチャーをしていた。

 

しかし、主審ともう1人の副審ドゥイエの有効と判断し、それが通っていたしまう。その後、ドゥイエが注意を受けてポイントで並ぶが、残り46秒で篠原が有効を奪われ、そのまま終了。篠原の金メダルは「世紀の誤審」で幻に終わった。

 

 

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