オードリーヘップバーンの言葉。7

今月はこちら

オードリー・ヘップバーンの言葉 (だいわ文庫)

オードリー・ヘップバーンの言葉 (だいわ文庫)

  • 作者: 山口路子
  • 出版社/メーカー: 大和書房
  • 発売日: 2016/08/10
  • メディア: 文庫


私を望むなら、

名前ごと

受け入れてください。

 

すがりつかない品位

オーディションの結果、『ローマの休日』のヒロイン役に決定したとき、映画会社から、ある要望がありました。

 

「キャサリン・ヘップバーンとの混同を避けたいから、名前を変えてほしい」

 

キャサリン・ヘップバーンは超有名な女優、一方のオードリーは無名の新人。その無名の新人が『ローマの休日』のヒロインに抜擢されたことは、誰もが羨む幸運そのものであり、どんな要望を受け入れても当然の状況といってよいでしょう。

 

けれど、芸名を変えるように言われたとき、オードリーは断固として拒否。名前ごと受け入れてくれないなら、ヒロイン役もいらない、と告げたのです。

 

結局、映画会社はオードリーを名前ごと受け入れることになります。

 

オードリーはヒロイン役がどうでも良かったわけではありません。大きなチャンスだという自覚はあったし、やる気だってありました。

 

やる気はあったけれど、縋りつかなかった。ここがおそらく重要で、縋りつかなかったことで、結果的に、毅然とした存在感を持つ女優であることを知らしめたのです。

 

 

 

コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。