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子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり
- 作者: 加藤 紀子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2020/06/11
- メディア: Kindle版
SECTION1:コミュニケーション力をつけるには?
METHOD02 「聞く力」を身につける
-学力にもつながる大事な能力
SNSなどを通じたバーチャルなコミュニケーションが一般化し、目の前にいる相手の話をじっくりと聞く機会が減っています。しかし、「聞く」ことは人の話に集中し、よく理解するための重要なスキルです。子どもは「聞く力」を身につけることで、以下のようなさまざまな力を育むことができます。
・学力:「聞く⇒分かる⇒楽しい⇒もっと知りたい⇒聞く」という学びの好循環が生まれます。
・表現力や語彙力:音声を敏感に聞き取る力は子どもの頃のほうが優れており、成長とともに失われていきます。子どもの頃から聞く力があれば、耳から新しい表現や言葉をキャッチして、どんどん習得していくことができます。
・集中力:落ち着いて相手の話を聞くことで、集中力が養われます。
・我慢強さ:相手の話の途中で口を挟んだり、無視したりせずにしっかりと耳を傾けることで、我慢強さも身に付きます。
・共感力:子どもは自分の気持ちを分かってもらいたい思いが強く、相手を理解することはまだ得意ではありませんが、話を聞く習慣をつけることで、相手の気持ちを理解できるようになっていきます
「聞く力」はどうやって育てる?
■親が子どもの顔を見て話を聞く
子どもが話しかけてきたときは、背中を向けたまま聞くようなことはせず、向き直って、子どもの顔を見ながら話を聞きます。22か国語に翻訳された名著『子どもが育つ魔法の言葉』(PHP文庫)の著者、ドロシー・ロー・ノルト博士は「子どもは親を手本にして育つ。毎日の生活で親の姿こそが、子どもに最も影響力を持つ」と言っています。
子どもは大人が自分の話を聞いてくれる姿を見て、人の話を聞くとはどういうことかを学びます。
■「読み聞かせ」をする
楽しい本の時間は、子どもが「聞く力」を伸ばすチャンスです。絵が多く文が短い絵本から始め、成長していくにつれて、絵が少なく文字の多い、長めの話を選ぶようにします。
■「伝言ゲーム」をする
「今からいう言葉をパパに伝えてね」と伝言ゲーム感覚でお願いすると、子どもは夢中になります。正しく伝えられたら「すごいね!」と忘れずに声をかけます。
■「心の道具」を使う
児童の学習心理学が専門の心理学者、エレナ・ボドロヴァとデボラ・レオンは、家庭で「聞く力」が育たなかった子どもたち向けに「心の道具(ツールズ・オブ・ザ・マインド)」というプログラムを開発しました。このプログラムでは、子どもは「視覚」を通じて行動を促されます。
たとえば、絵本を読むときは、「読む番」の子どもは目の前に「口の絵」を置き、自分が読み手であることを周りに伝えます。その他の子どもたちは「耳の絵」を持って、自分は話し手ではなくて聞き手であることを自覚するといった方法です。家でも親子でも読み聞かせをしたり、対話をしたりするときに応用することができます。
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