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本質を掴んでできることから始めよう。
子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり
- 作者: 加藤 紀子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2020/06/11
- メディア: Kindle版
SECTION1:コミュニケーション力をつけるには?
METHOD11 話を「しっかり」と伝える
-どんな言い方がいちばん伝わる?
大人が「言うことを聞きなさい」と熱心になるほど、子どもはかたくなに抵抗してきます。すると、大人の方も気持ちが昂ぶり、売り言葉に買い言葉のような状態になり、子どもに本当に伝えたいメッセージが伝わらず、かえって反感を買い、子どもの自尊心を傷つけてしまうだけに終わってしまいます。
とはいえ、伝えるべきことはしっかり伝えなければなりません。そこで親としては、メッセージを効果的に伝えられるスキルを知っておくと、お互いにストレスが少なく、尊重し合う関係が作りやすくなります。
アメリカの児童心理学者、アデル・フェイバとエレイン・マズリッシュは、子どもの対話法についての草分け的存在だった児童心理学者、ハイム・G・ギノット博士のもとで学びながら、10年以上序かけて親子向けのワークショップを数多く重ねました。
その結果、次の5つのスキルを使うと、メッセージが効果的に伝わりやすくなることが分かりました。これらのスキルによって、親子が歩み寄れる空気ができてくるとフェイバらはいいます。
話を「しっかり」と伝えるにはどうすればいい?
■「ありのまま」を伝える
子どもが不注意やいたずら、あるいは怠けたりサボったりして何か悪いことが起きると、「何度言ったら分かるの⁉」「無責任」「○○する資格なし」などとつい口にしたくなります。
ですが、そうはいわずに言い方を変えて、実際に起きたことだけ、ありのままを伝えます。
子どもは、自分の悪いところを指摘されると反抗したくなるので、むしろ、ありのままを伝えて何をすべきか考えさせるほうが効果的です。具体的には起きたことだけを言われた子どもは、自分で問題解決の方法を見つけようとするからです。
牛乳をこぼしてしまったとき
逆効果⇒なにしてんの!
効果的⇒牛乳がこぼれちゃったね
ゲームをやめる時間を守らないとき
逆効果⇒約束を守れないなら、もうゲームする資格なし!
効果的⇒〇時だけど、ゲームをやっているのね
■「情報」を与える
責める言葉は不要です。「手伝ってくれたら助かるな」「冷蔵庫に片づけないと腐っちゃうよ」といった「いまやることがどんな良い(悪い)結果に繋がるのか」を情報として伝えます。
■「一言」で言う
靴下が脱ぎっぱなしだったり、ルールが守れなかったり、毎日繰り返させるようなことは、長いお説教をするより「○○ちゃん、靴下!」「ボール遊びは外!」と一言でビシッと決める方が効果的です。
ギノット博士は「堂々と力強く語るには、簡潔さが必要だ」と言っています。
■「気持ち」を伝える
「好きじゃない」「困る」「イライラする」といった気持ちは、素直な感情を伝えることでメッセージは伝わりやすくなります。コツはその際、何に対してなぜそう感じるのかも具体的に伝えること。それによって、子どもも、自分の気持ちをどうやって表現するかが分かってきます。
たとえば次のような感じです。
「忙しいから手伝ってと言っているのに、誰も手伝ってくれないからママは怒りたくなるわ」
「仕事が長引いたから夕飯の支度が間に合わなくてパパは困っているんだ。ニンジンの皮をむいてくれる?」
■「メッセージ」を書く
何度言っても伝わらないときは、疲れてしまいます。そんなときは、書いて伝えたほうが効果的なこともあります。
伝えたいメッセージを紙に書いて、関連する場所に貼っておきます。
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