暗記型と思考型の楽修スタイル

暗記型の楽修スタイル

暗記型の生徒は言われたことをそのまま受け止めてそれを使いこなす能力に長けているので、計算問題や用語の問題にはとても強い。スピードも速いので、量が多ければ多いほど思考型の生徒に差をつけることができる。

 

 

暗記型の弱点は、深く覚えているわけではないので覚えるのも速い分忘れるのも速いということ。思考型の生徒のように繋げたり、感情をつけて覚えることができれば忘れにくくなるのだが、それをしていない場合はとにかく反復するしかない。ドラマやクイズ番組を目的にTVを見ているのにCMの内容を暗記しているのは毎日反復しているからだ。「習う」の語源は「慣れる」だが、慣れるためには毎日の反復が欠かせない。無意識に解答できるまで反復して忘れないようにしてほしい。クラブ活動で毎日反復させているのは無意識に反応できるように体に染み込ませているからである。

 

 

もう1つの暗記型の大弱点は応用力(文章読解力)がないということ。「~を計算しなさい」のような単純作業には無類の強さを発揮するのだが、文章題で何を求めさせたいのかぼかされると対応できなくなる人が多い。どのように対策を立てればいいかと質問されれば、解法まで暗記するのがいいと答える。「~のある式なら・・・を求めさせたいんだ」まで覚える。とにかく暗記だ。

 

 

その際には、たくさんの問題を解くように心掛けてほしい。というのも思考型の生徒なら1つのパターンを覚えればそれを応用させて10パターンぐらい解けるようになっているが、暗記型の生徒は2、3パターンにしか応用させられない。それこそ、数字が異なっただけで別問題になる。また、先にも述べたが、忘れるのが速いので1回解けただけで満足せず、1週間以上時間をとってから再びチャレンジすること。多分解けない。とにかく何度も沢山、見た瞬間に解法が思い浮かぶまで解くこと。思考型が「量より質」ならば暗記型は「質より量」で勝負。問題集は3冊ぐらい解いてもいいくらいだ。

 

 

思考型の楽修スタイル

思考型の生徒は「何故~になるのか?」を基本に楽修しているので、教科書やノートを見ながら頭の中にインプットする作業が多い。よって、ノートはカラフルで絵を描くなど、インプットする工夫が凄い。それこそ妄想のようにストーリーを作って(感情を伴って)覚えるので、一度覚えたものはそんな簡単には忘れない。楽修方法としては参考書を読んだり、ノート作りに励んだりするスタイルが適している。問題集を選ぶ際も解説が詳しいものを選ぶことを勧めたい。

 

 

思考型の弱点は考える時間が長いということだろう。1つ1つ丁寧に解くので暗記型の人に比べて問題を解く時間が2倍以上かかる。「楽修時間は長いけど、他の人と比べて効率が悪いのかな?」と悩む生徒も結構多い。その悩んでいる時間を減らす工夫が必要だろう。しかし、思考型は「何故?」かが分かっているので応用力がある。少ない問題数で演習を積んでも十分成果が上がる。よって問題集は「10日間完成」のような問題数の少ない問題集を勧める。また、ノート作りに凝りすぎて時間をかけて満足する人も多い。ノート 作りをする際には、教科書や資料集をコピーして切り貼りするテクニックも利用してほしいところだ。

 

 

また思考型は考えて頭に入れる(インプットする)習慣が身についていて、問題演習(アウトプット)を軽視する場合が多い。意識してアウトプットする機会を増やすこと。その際、必ず手を動かす、考えすぎない。

 

 

そして、自分で考える習慣が付きすぎていて、周囲に質問できない人も多い。(すぐに質問できる人もそれなりにいます。これは日頃の生活習慣によるものです。)家・塾・学校、どこでも構わないがきちんと頼れる(質問できる)人を作ること。考えすぎは時間の無駄の場合が多い。

 

 

また、暗記する場合は書いたり、発音したりする人も多いだろうが、それは暗記型の生徒の楽修方法です。自分なりの勝手なイメージで覚えるほうが良い。その際に意識してほしいのは他の単語・用語と繋げて(連鎖させて)覚えること。思考型の人は繋げて覚えるのが得意なので、メモリーツリーを作るのも一つの方法だ。

 

 

長崎大学に進学したOGの倫理楽修法だが、毎日楽修した内容を家族に説明していたそうだ。説明できるように自分でまとめていたという意味なのだが、思考型の人らしい楽修方法だと思う。

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