強く、優しく、古賀稔彦の言葉。13

食で身体に栄養を

読書で心に栄養を

 

今月はこちら!

強く、優しく 古賀稔彦の言葉

強く、優しく 古賀稔彦の言葉

  • 出版社/メーカー: 産業編集センター
  • 発売日: 2022/04/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


気に入ったら購入してね。

 

競い合い、自分を表現する。

ここから個性も生まれるし、

たくましさも出てくるんです

 

1990年代前半頃から、運動会では徒競走で順位をつけない学校が徐々に増えていった。順位には賛否両論がある。勉強が不得意でも、運動で輝く子がいる。一方、子どもたち同士では誰が足が速いのかを知っているから、わざわざ順位をつけなくても、という声がある。勉強の評価も相対評価から絶対評価に移り変わった。それぞれメリット、デメリットがあるが、絶対評価では自分の立ち位置を知る機会が減る。

 

2012年ロンドン大会の柔道で、日本の金メダルは女子57キロ級、松本薫のただ1つだけだった。銀、銅メダルともに男女合計各3個は確保したが、男子に限れば金メダルはゼロ。過去最低の成績だった。古賀はその原因の根底は「おかしな平等主義」にあるとみていた。外国人選手は自身の長所を最大限に生かす“自己プロデュース力”が高いのに比べ、日本人選手はおしなべて大人しかったのだという。

 

勝負師の世界でもそうならば、たとえば会社でも推して知るべし。「自分は一生懸命やっているから評価してほしい」。それが許されるのは学生時代までで、社会に出ればおのずと相対評価となる。10代後半から20代前半になってから、いきなり異なる物差しを突き付けられるほうが酷ではないか。競い合うことは悪ではない。自分の「色」を見つけるチャンスでもあるのだ。

コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。