突破論より。2

今月はこの本のコラムより。

10年以上前の本なんだけどたまに読み返します。

突破論。

突破論。

  • 作者: 中村俊輔、他
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2010/04/16
  • メディア: 単行本

 

まだ知らない挫折を想像して

怖気づく必要はない

(長谷部誠)

 僕はサッカーをする上で、一番大切なものは、気持ちだと考えています。技術以上に、です。それはサッカー選手に限らず、何をやるにしても一番大事なことが気持ちだと思っています。中でも反骨心、ポジティブシンキングなどいろいろありますが、やはり「挑戦する気持ちかな」

 

ドイツに来て、リーグ優勝し、欧州チャンピオンズリーグにも出場しました。グループリーグで敗戦してしまったからこそ、「次はグループリーグ突破」が目標になりました。もっと大きなクラブでプレーしたいという気持ちも生まれました。どんどん欲が出てきます。日本にいたら、そんな目標を抱くこともできなかった。移籍というチャレンジ、挑戦をしたからこそ、感じられることだと思っています。

 

僕はプロ人生の中で、長く試合に出られないという状況を経験したことがないから、そういう意味では挫折を知らないのかもしれない。でも、そういう自分を想像できないんですよね。今後ビッグクラブへ移籍しても、試合に出られるという自信があります。まだ知らない挫折を想像して怖気づく必要はない。ネガティブなことを考えても意味がないからです。

 

ドイツでの生活で最も変わったのは、やはり、そんな気持ちの変化ですね。性格がよりマイペースになったというか、図太くなったと思います。日本人というのは、周囲の目を気にする国民性だと思うのですが、ドイツで感じたのは「自分が考えるほど、誰も僕のことを気にしていない」ということ(笑)。だから、僕も周囲を気にするの必要はないんだと思えるようになりました。

チームメイトのみんなは自己主張が激しいし、監督に対してもはっきりと自分の意見を伝えます。大人しくしていたら、置いていかれてしまう。そんなチームメイトを見ていると日本人は自分のことを過小評価し過ぎるところがあるなと感じることもありますね。

 

だから、ワールドカップへも自信を持って挑みたいですね。

 

僕が加入した当時、2部リーグから昇格して数年あまりのヴォルフスブルクが数年で、リーグ優勝するなんて、誰も考えていなかったはず。だから日本代表もワールドカップで良い結果、良い戦いができると思っています。

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