突破論より。3

今月はこの本のコラムより。

10年以上前の本なんだけどたまに読み返します。

突破論。

突破論。

  • 作者: 中村俊輔、他
  • 出版社/メーカー: ベストセラーズ
  • 発売日: 2010/04/16
  • メディア: 単行本

 

自分への評価は

結果を出すことで変えることができる

(岡崎慎司)

 08年は、たくさん悔しい思いを味わったシーズンでした。夏のオリンピック北京大会では3戦全敗という恥ずかしい成績で、僕自身も先発では1試合しか出られませんでした。しかも、先発できたのは、敗退が決まった試合。その悔しさは小さくなかったです。だから、日本に戻り、まずはエスパルスでレギュラーの座を取るために、試合出場のチャンスが来たら「結果を残すしかない」と頑張りました。

 

僕は結果を出すことで評価は変わる、と思っています。

 

子どもの頃からフォワードはプレーしていてなかなかゴールが決まらない、勝てないという状況ではやはり追われるというか、プレッシャーを感じることはあります。でも、そういう時に1点決めれば、ストレスが消え去り、大きな喜びを得られることも知っている。ゴールはいろんなことを変えるんです。

だからこそ、僕はゴールを決めること、という結果にこだわりました。

フォワードの場合、レギュラーポジションを手にするまでは、途中出場で結果を残すことから始まります。途中出場には途中出場の難しさがある。トップスピードで行われている試合に入って、流れを変えることが求められるし、短い時間で得点という結果も残さなくちゃいけないので、ある種「運」みたいなものが左右する場面もある。そういう難しい条件の中でも「北京の悔しさを早く消したい」という思いと「先発で出たい」という欲があったからこそ、頑張れた。

 

その結果、8月末から4試合で5ゴールを決めることができました。そうしたら、9月末には日本代表に召集されることになって……。本当に驚きましたよ。オリンピック代表ですらいっぱいいっぱいだったので(笑)。

 

最初は、本当に僕が代表でいいのかなぁ……。という気持ちがありました。しかもフォワードではなく、サイドハーフというポジションの起用だったので。確かにオリンピックでもサイドハーフでプレーしましたが、どこか自分の場所じゃないだろうという気持ちがあり、葛藤もありました。ただ、プロですからどんなポジションであってもチャンスをもらったら、結果を残さなくちゃいけない。自分の特徴を出せるように工夫しながら、プレーしました。

 

代表には海外でプレーしている選手や、Jリーグのトップクラスの選手がたくさんいるので、勉強になることはたくさんあります。海外でプレーしている選手が、練習から手を抜かずに全力でやっている姿を見て、すべては練習から始まるんだと再認識しました。うしろから声を常に出してくれるし、サポートのプレーも速い。トップレベルの人が基本的なことを大切にプレーしているということを感じました。

 

当たり前のことを当たり前にやる。

 

その重要性を感じたし、自分にはまだまだやるべきことがたくさんあるんだと痛感します。

 

 

 

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