「書店からベストセラーをつくる」をモットーに書店員の投票で決まる本屋大賞。今回で22回目となります。長田は第8回となる2011年からノミネート作品を全て読んで順位予想をしています。大賞を的中したのは2018年の『かがみの孤城』と2019年の『そして、バトンは渡された』の2回。そろそろ3回目の的中といきたいところです。

今回は2月3日にノミネート作品が発表されました。その時点で4冊(『成瀬は信じた道を行く』『Spring』『生殖記』『人魚が逃げた』)を読み終えていたので、2月中に6冊を読み終えて、2月中に発表できることになりました。自分で言うのもなんだけど、本当にどこよりも早い気がする。
さあ、予想をします。まず、FACEBOOKにも掲載している。長田が面白かった本ランキングです。
S、A、B、Cは自分がExcelにつけている簡易版の感想です。『成瀬』がAなのはちょっと自分でも信じられないのですが、まぁ、前作の関係もあったのかもしれません。
ということで、1つずつ感想と予想を書いていきます。
『小説』ですが、100ページくらいまで頑張って読みましたが、そのあとはパーっと流しました。簡単にいうと空想小説で、森見登美彦に似ている。小説はフィクションなんだからどんな設定でもいいと思うんだけど、違和感が重なると長田はついていけないです。あとで順位予想にも記しますが、10位です。
『生殖記』ですが、タイトル通り生殖器がストーリーテーラーとなって物語が進みます。主人公の性格でもあるでしょうが、淡々と進んでいきます。発想は斬新だと思いますが、この本が大賞と取るとは思えません。いや、面白かったですよ。とりあえず下位予想です。
『人魚が逃げた』は面白かったです。さすが青山美智子さんだなと思います。特に最初と最後が楽しかったです。タイトルの意味も最後に良く理解できました。納得です。青山さんの小説を本屋大賞関連で良く読みますが、大人の恋愛もあって上手だな~って感じます。上位に入ってもおかしくありません。ただ、大賞はないかなと。悪く言うつもりはありませんが、インパクトが足りないです。いや、寄り添える感じでとてもいいと思うんですけどね。
『死んだ山田と教室』は設定がいいですよね。まさか山田が死後にスピーカーに憑依するとか、なかなかに面白いです。個人的には夜中のラジオが面白かったです。青春小説で最後の方は泣きますね。少しネタバレになりますが、もう1人のキーパーソンの和久津が最後頑張っているよね。もっと和久津を最初から前面に出してもいいんじゃないかなって思った。まぁ、最後の大どんでん返しまで取っていたんだろうなっていうのも分かるんだけどね。
『禁忌の子』は面白かったけど、最後のところは個人的に納得していない。「その終わり方でいいのかっ?」て感じ。謎は解決できたけどさぁ。自分と瓜二つの男が死体となって現れたその秘密を探るわけだけど、ラストはそれでいいのかなって思う。あぁ、ネタバレになるかもしれないけど、禁忌の意味は最初の件ではなくて、ラストの件なんだろうね。そういう意味で、5年後や10年後が書いてあってもいいんじゃないかな~って。想像するのも楽しいけどね。
『成瀬は信じた道を行く』は昨年度の大賞である『成瀬は天下を取りに行く』の続編です。私は予想を外していますが、こちらの続編のほうが好きです。ただ、今回は大賞はないんだろうなと思っています。なにしろ続編ですから。そこまでのインパクトはないです。
『カフネ』は最後の5ページが本当に良かった。タイトルの意味を実感できるし、感動する。個人的には主人公の女性2人の男っぽさがたまらなく好き。あと伏線の回収というかいろいろなところに伏線を散りばめていたんだね。と数回読み直した。とても良い作品。大賞候補です。
『Spring』は2017年に大賞を獲得した『蜜蜂と遠雷』の再来。『蜜蜂と遠雷』はピアノの話だったけど、『Spring』はバレエの話。よく文章だけで読者に踊りをイメージさせてくれるな~と感心する。玄人の人からすると「そんなに甘い世界ではない」とのことだけど、そこは小説だからね。楽しく読むことができた。大賞候補だけど、さすがに今回はないかな。
『恋とか愛とかやさしさなら』は本当のことを言うとそんなに面白くなかった。ただ、衝撃的だった。心を何度も砕かれた。「あぁ、女性はそういう考え方をしているんだね」っていうことを教えてもらった。正直感情移入できなかったんだけど、何度も心を抉られて直視するのが大変だった。ただ、本当に女性がこんなことを考えているならば、共感も多く得られて大賞に選ばれるんだろうな~と思う。だから長田にとっては「良い楽修になりました」って感じです。「生理的に受け付けない」の意味が良く理解できました。
『アルプス席の母』は反則だと思う。わざと最後の25ページまでいろんなものを隠してきやがったな、といい意味で感じる。いや、実際の所、気付くチャンスは何度もあったんだよね、そういう可能性があることを。だけど、ないんだろうなと……。ラストの25ページ、長田は涙腺崩壊でした。悲しさではなく嬉しさです。まぁ、是非読んでみてください。
ということで、予想に入ります。個人的には『アルプス席の母』『恋とか愛とかやさしさなら』『Spring』『カフネ』『成瀬は信じた道を行く』『禁忌の子』の6作品が大賞に選ばれれば予想通りという感じで納得します。ただ、こんな予想では誰も納得しないので、ここからいくつか外していきます。
まず『禁忌の子』。面白かったけど正直バッドエンド(そこまで悪くはありません)なので、あんまり他人に勧めようと思いません。なによりも個人的にこの終わり方に納得していないところがあります。
次に『Spring』と『成瀬は信じた道を行く』。どちらも既に大賞を受賞しているところです。そういう理由で以前『蜜蜂と遠雷』を外したのを後悔しているのですが……。ただ、今回の『Spiring』は『蜜蜂と遠雷』に似ているのでそこまでの衝撃的な作品ではないです、個人的にね。あと『成瀬は信じた道を行く』は大賞を獲った『成瀬は天下を取りに行く』より面白いけど、作風は同じだからね。これを2年連続推すことはないと思うんだよね。というか長田が書店員ならもっと「こんなの、読んだことないでしょ」という作品を推してベストセラーを作り出したい。
そうなると、『カフネ』『恋とか愛とかやさしさなら』『アルプス席の母』になるんだよね~。最近の大賞に選ばれる傾向に時事問題が入っているんだけど、どれも入っているので、どれも選ばれてもおかしくない作品です。ただ、原点に立ち返って
「これ、面白いから(衝撃的だから)読みなよ」
と他人に勧めるなら『恋とか愛とかやさしさなら』『アルプス席の母』のどちらかになる。さっきも書いたけど、『恋とか愛とかやさしさなら』は長田的には面白くないんだけどインパクトは絶大だった。ただ、『アルプス席の母』はうれし泣きできた作品で一番感動したんだよね~。
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
よし、決めた。
『アルプス席の母』を大賞に推す!!
本命『アルプス席の母』
対抗『恋とか愛とかやさしさなら』
大穴『Spring』
ということにしよう。
さて、全順位予想ですが
1位『アルプス席の母』
2位『恋とか愛とかやさしさなら』
3位『カフネ』
4位『禁忌の子』
5位『Spring』
6位『死んだ山田と教室』
7位『人魚が逃げた』
8位『成瀬は信じた道を行く』
9位『生殖記』
10位『小説』
大賞の発表は4月3日です。お楽しみに~。コラムも早めに発表します。
あぁ、誰か一緒に予想しないか?「じゅんこ」さん「きょういち」以外にも増えないかな~
