(これは学年通信に掲載したコラムをそのまま掲載しています)
2学期の終わりごろに数名の生徒から受験楽修の相談を受けるようになった。そこでアドバイスをしながら感じたことをいくつか書きたい。
まず、受験楽修と定期試験の楽修は別物である。もちろん繋がってはいるので、日頃の授業を疎かにしてはいけないのだが、定期試験のための勉強をしていても大学受験でその力を十分に発揮できない。多くの人が模試を受けたときに時間を大きく余らせて退屈になってしまうことからも理解できるだろう。結局のところ解ける問題が少ないからというのが原因なのだが、解説する教員側の立場から言わせてもらうと、「習ったことを忘れてしまっている」「習ったことを使いこなせない」ことが大きな要因である。
第089号では主に「習ったことを忘れてしまっている」の話をしたので、今回は「習ったことを使いこなせない」を中心に話をしていきたい。
学校の定期試験と入試問題の違いとはインプットとアウトプットの違いだろう。定期試験は授業で習った用語や公式をそのまま使う問題が多い。もちろん3年後の入試を見据えて大学入試のような試験形式のものもあるが、それでも、知識が定着しているかを確認する意味合いが強い。しかし、大学入試ではそんな知識を確認するような問題はほとんど出ない。知っている知識を問い方を工夫しながら、「この文章で気づくことができるかな?」という形式で出題される。よって定期試験は解けても模擬試験で解けないという生徒が多いのは当然といえば当然である。そして模試の解説を読んだときに「あっ、そういうことを聞いていたのね」と感じることが多いのも当然なのだ。
よって、定期試験はできるけど模試はできないという生徒は、そういう問題集で演習を積まなければいけない。その際に授業の傍用問題集はドリル形式(インプット中心)なので、入試問題には対応していないということを理解しておいてほしい。やはり入試に適した参考書や問題集を購入して楽修するべきである。
よく本屋で入試問題集を購入して「まずは基礎から」と、基礎と書かれている問題集を購入して、解き始めると「どこが基礎なんだ。難しいじゃないか」と文句をいう生徒がいるが、教員側の意見としては、本当に入試の基礎なので、早く慣れてほしいと思う。そんな入試の基礎にも届かない生徒にお勧めしたいのがレベル別問題集だ。まずは自分がどのレベルにいるのかを確認する必要がある。
不安な人は高校入試用から始めてもいいだろう。もちろん「授業で習ったことを全然覚えていない」ということで、傍用問題集を用いてインプット中心の楽修を行っても構わないが、その際に全部行うなど時間をかけるのはやめてほしい。理解できている単元は軽く流して、早くアウトプット中心の演習に移れるように頑張ってほしい。
「受験楽修をしている」と言いながら全然進まずに模試でも結果を残せない生徒に多いのは「一からやり直す」といって、ゆっくり丁寧に進めてしまい、最終的に途中で止まってしまう生徒だ。一度授業で習っているんだから、軽く流してほしいし、暗記(インプット)で大事なのは反復なのだから、1冊の問題集を3か月かけて終わらせるのではなく、1か月で1周して、2か月で3周してほしい。ん?「2周じゃないんですか?」という質問が出てきそうだが、理解できたところは飛ばしていい。同じことを同じようにやるのはダメだ。暗記は反復だが、同じことを同じようにせず、理解したところは省略して反復することによって理解できなかったものを定着させるんだ。
そして、使いこなすために大切なのは問題を解いて「合っていた」「間違えていた」で終わらせないこと。きちんと解説を読むこと。場合によっては参考書を購入して「なぜ、これが正解なのか」を理解することである。これも傍用問題集ではインプット中心なので「とにかくそういうものなんだ」と暗記してしまい、使いこなせないケースが多いので、きちんと入試に対応した参考書を購入することを勧める。英文法で入試の基礎を学ぶなら私は下の2人の先生のものを勧める。ちなみに下の参考書は分厚いので、それがイヤな人は自分で本屋に探してほしい。他にも良い先生の参考書はたくさんある。まずは自分に合ったものを探して使いこなすところから。
こういう参考書や問題集を使いこなすことで、大学入試ではどのような点が問われているかを学び、受験に合った楽修方法を確立してほしい。

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