私が一番受けたいココロの授業。その5

食で身体に栄養を!

本で心に栄養を!与えよう!

ということで長田が好きな本の好きなコラムを紹介します。

気に入ったら是非是非購入してください。

私が一番受けたいココロの授業―人生が変わる奇跡の60分

私が一番受けたいココロの授業―人生が変わる奇跡の60分

  • 作者: 比田井 和孝
  • 出版社/メーカー: ごま書房新社
  • 発売日: 2008/07/20
  • メディア: 単行本

至誠を貫く

 

吉田松陰は江戸時代後期、幕末の人です。
何をした人かっていうと、
長州の片田舎・・・今の山口県ですね。
そこの萩という場所で、
松下村塾という学校を開き、
たった1年と1ヶ月、79人の若者に、
いろいろなことを教えました。

でね、その門下生には、
高杉晋作とか、久坂玄瑞とか、
桂小五・・・後の木戸孝允とか、
伊藤博文とか山県有朋という人がいたんです。

そして、なんとその時代に、
門下生の中で、5,6人がヨーロッパに留学しているんです。
言葉も分からない、あの時代に。

・・・ヨーロッパってどこにあるの?どうやったら行けるの?
って、そんな時代にヨーロッパに留学しているんです。
日本を良くするためにヨーロッパに学ぼうって言って。

さらにその門下生の中から、明治維新後の総理大臣が2人、
ちなみに、伊藤博文が初代総理大臣ですよね。
山県有朋が二代目の総理大臣です。

そして10数名の、大臣、・・・今で言えば、文部科学大臣とかね、
そんな大臣が10数名出たんです。
・・・で、これすごいのは、79名の若者って書いてありますが、
別に優秀な人たちを集めたわけじゃないんですよ。

まさに片田舎の若者です。そこには、
農民の子どももいたそうです。
武士の子どももいたそうです。
商人の子どももいたそうです。

いろんな子どもです。別に優秀な人を集めたわけじゃない。
そこでたった1年と1ヶ月教えただけで、
その中から、こんなすごい人たちが出てきている。
これは奇跡の学校と言われているそうですけど。

さぁ、気になりますねぇ~。
吉田松陰は、ここで何を教えたんだ?・・・ってことです。

吉田松陰は、子どもたちから「松陰先生」と呼ばれていたのですが、
松蔭先生が教えたことは、結局その79人の若者たちに、

「お前は何のために生まれてきたのだ」
「お前の生まれてきた役割は何か」
ということを教えてあげた・・・
・・・というよりは、気付かせてあげたということです。
「お前の長所はこういうところだぞ。
これから、それを活かして、
どう、世の中役に立っていくんだろう?」って

自分の長所・・・役割に気付いた人は、すごいパワーを発揮しますよ。
その後、松陰先生は処刑されてしまうのですが、
松陰先生がいなくなった後も、
自分の力で活躍しちゃうんですから。日本の為に。

中には、こんなことをいう門下生もいたそうです。

「松陰先生、そんな、世の中に生まれてきた役割って言われても、私には分かりません。」

そんな門下生に対して、松陰先生は、こういったそうです。

「“至誠”を貫きなさい。

至誠とは、普段やらなければいけないことを、
真剣に本気で、誠意を持ってやることだ。

朝起きたら、玄関の掃除、鳥のエサくれ、布団干し・・・
そういうことを真剣にやりなさい。
絶対に手を抜かないで、とにかく真剣にやりなさい。
そうしたら、いつか自分の役割が必ずわかる。」

みなさんであれば、
あいさつはしっかりするとかね、
学校には絶対に遅刻しないで来るとかね、
人の話をちゃんと聞くとか、
そういうことを誠心誠意やりなさいってことなんです。

・・・そんなことで、役割って分かるのかなぁって
みなさんは思うかもしれませんが、分かると思います。私は。

勉強だけじゃ、まだ分からないのかもしれませんが、
みなさんがね、この後、仕事に就いたときですよ。
みなさんがその仕事を本気で誠心誠意やっていたら、
いつか必ず分かります。私もそうでしたから。

そのとき、与えられた仕事を、本気できちっとやっていたら、
「あっ、自分が生まれてきた役割ってこういうことなのかなぁ」
・・・ってところに気がつきます。

だから普段が大事なんですね。なんでもそうですけど。
普段どれだけのことをやっているか、
これが大事だと、松陰先生は教えたそうです。

松蔭先生の話で伝えたいことは、

「普段の生活で、至誠を貫くこと」
「自分だけの人生の役割に気付くこと」
・・・この2つがどれだけ大事か、
ということです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
長田は教師という職業を天職だと感じています。
偉そうに人に言えるほど至誠を貫いてきたわけでもないですが、
だけど、まぁ教師を続けてきて、
少しは世の中に貢献できたのではないかと思います。

コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。