色で選ぶ

質問:次の横に並んでいる2つの食品で「好む食品」、もしくは「日常的に食べている食品」を答えてください。
この質問に正解はないので両方を選んでも構いません。

Q1 赤身の肉・魚 or 白身や脂身の肉・魚
Q2 たまねぎ or キャベツ
Q3 そば or うどん
Q4 リンゴ or ミカン
Q5 にんじん or 白菜

 

Q6 紅茶 or 緑茶
Q7 味噌、醤油 or 酢、マヨネーズ
Q8 やまいも or ほうれん草
Q9 チーズ or 牛乳・バター
Q10 ブドウ or バナナ
Q11 和菓子 or 洋菓子

ここから成人向け
Q12 日本酒 or ビール
Q13 ブランデー or ウイスキー
Q14 赤ワイン or 白ワイン

この質問で何が分かるかは下のコラム(2つ)をきちんと読むと最後に載っています。
(きちんと読まなくていいですよ♪)

体温力

皆の体温は何度だろうか?私は36.5度であるが、比叡山研修や修学旅行などで日誌を点検すると、36度だったり、たまに35度台と書いてあったりと、とにかく驚いてしまう。医学大事典には日本人の体温は36.8±0.34度と書いてあるそうで、現代人は体温が低下しているのは明らかである。ところで、体温が低下すると体にどんな影響が出るのだろうか?

人間が活動するために必要な器官として心臓があるが、心臓の働きは全身に血液を送り出すことである。血液の大部分を占める赤血球は全身に酸素や栄養を送り届け、炭酸ガスや老廃物を受け取って体外に排出する働きを持っている。

その際、血液は温度が低くなると水が氷に変わるように、体温が低いと血液の流れも悪くなる。血液の流れが悪くなれば、血液に老廃物が溜まって汚れる。そうなると血液に代わって皮膚が排泄機能の役割を果たそうとするので、発疹などのアレルギーが起こりやすくなる。

さらに、血液の流れが悪いと体は肺炎や気管支炎などの炎症を起こし、血液中の老廃物を燃焼して自浄しようとする。それでも、血液の汚れを浄化できないときは、血管の内壁に汚れを沈着させて血液を浄化させようとする。これが動脈硬化で高血圧へとつながり、もっとひどくなると汚れを一箇所に集めて腫瘍を形成し、癌へとつながってしまう。癌のほかにも、胃潰瘍の出血、脳出血、鼻血なども血液の浄化反応の1つと言えるだろう。

また、赤血球と同様に血液中で大きな働きをする白血球は体外から進入してきたウイルスなどの異物を排除する働きがある。白血球も血液の流れが悪くなるとその働きも鈍り、体温が1度下がると免疫力が30%以上低下する。冬にインフルエンザや風邪を引きやすくなるのは、季節柄体温を下げやすいからだ。

体温を下げるということは血液の流れを悪くすることと同値である。1日の生活を充実させるために朝食を食べようという動きが世間でも広まってきている。それは寝ている間に下げた体温を上昇させて血液の流れを良くするためで、朝や午前中に頭がボーっとするのは血液が十分に流れていないからである。また、夜中に起きている行為はさらに体温を下げる行為で健康に悪い。

日本人の死因第1位は癌だが、肺ガンや胃がんはあっても、心臓癌という言葉を聞いたことがないだろう、それは心臓が血液を送り出すポンプの役割のために高温だということとは無関係ではない。そして、風邪をひくことを英語で“catch a cold”といい、日本のことわざには「風邪は万病のもと」というのがあるが、要するに、体を冷やすことが全ての病気に繋がることを意味していると私は考える。今一度自分の体温を確認してほしい。

You are what you eat

さて、上の「体温力」というタイトルで体温を上げることが、どれほど大事かを説明した。では、私たちは日常生活においてどのように体温を上げる工夫をしなければいけないのだろうか。1つには、環境面がある。例えば、夏場は冷房で室温を下げすぎない。冬場では重ね着をするなど、衣服に気を遣う。最初に出てくるのはこの辺りだろう。

『日本の「伝統」食』(森枝卓士:角川SSC新書)という本を読んだときに「You are what you eat.」と言う言葉に出会った。日本語にすれば「あなたはあなたが食べたもの自身です。」となる。たしかにその通りだと思った。人間の細胞は同じように見えて3ヵ月後には全く別の部品で出来ているといわれる。よって、学習にしろ、運動にしろ、成果を出すには3ヶ月かかるというのは定説である。

例えば、私は柔道部の顧問をしているので、やはり強い筋肉を生徒に作らせたい。そう考えると、ウェイトトレーニングをしようという流れになるのだが、実際にはウェイトトレーニングは筋肉を破壊する行為である。それは、ウェイトのあとに、重いものを持てなくなることも明らかである。よって壊れた筋肉を再形成するために、プロテイン、日本語にするとタンパク質を摂取するように生徒に伝える。つまり、新しい筋肉を形成するのは自分が口の中に入れる食品なのだ。

これは、筋肉だけでなく脳や血液などでも同様である。脳を動かすためには炭水化物が必要であり、神経回路を繋ぐためにミネラルを欠かすことはできない。そして、体温も私たちの体内の話であり、体内の温度を上げる最も効果的な手段は、口から何を入れるかということでないだろうか。

昨今、地球温暖化が問題になっているが、実は人間が低温化している事実も決して無視できない。しかしこの問題を考えるときには 衣や住などの外側の環境面だけに原因を求めず、自分の内側に入り込む、つまり食生活を見直す必要もある。よって、もっと人間の内側と外側を繋ぐ器官の重要性を認識し、今までの食生活を新たなものと交換する必要があるのかもしれない。

「You are what you eat.」、あなたの身体を作り出しているのは、あなた自身だということをぜひとも認識して食生活を改善してほしい。

では、どのような食生活を心掛ければよいのだろうか。

私は石原結實先生の『体温力』(PHP新書)という本で、人の体温が下がっていることを知った。そして冷えが万病の元であり、食事の大切さを痛感した。しかし、その本は内容が難しく、現実に起こっていることを知ったものの、具体的な方策が詳しく分からなかったのでもっと理解しやすい本はないかと本屋で探したときに出会ったのが、『食べ物は色で選ぶと病気にならない』(成美堂出版)と『春・夏・秋・冬「体を温めて」病気知らず!』(三笠書房)であった。

皆さんは何故乳幼児のことを赤ん坊と呼ぶか知っているだろうか。それは全体的に赤みを帯びているからである。では何故、赤みを帯びているか。それは体温が高いからである。赤ん坊の体温は36度5分~37度5分あたりだ。そして、何故、赤ん坊はミルクをのむのか。それは栄養成分のこともあるが、その高い体温を下げるためである。

また、樹木が夏に緑色の葉を茂らせて、秋には紅葉で賑わうのは何故だかわかるだろうか。それは夏の暑さをしのぐために緑色で冷やし秋から冬の寒さをしのぐ為に赤や黄色で葉を温めるのだ。つまり、赤や黄色は温かい要素を持ち白や青・緑色は冷たい要素を持ち合わせているのだ。これは、自然界の法則であり、食品についても同様のことが言えるというのが著者の理論である。

もちろん、これが全て当てはまるわけではない。北方産の果物は体を温め南方産の果物は体を冷やすなどの例外もある。

この著書の理論は仮説であると思うが、この本を読んでから今までのことを考えると正しいような気がしてならない。人間は赤ん坊から青年へと成長し、白髪の老人として一生を終えていく。言葉にも、色が含まれているところを見ると、昔の人達も感覚的に理解できていたのではないかと思う。もっと色に意識した食生活を心掛けたいところだ。

体温力 (PHP新書)

体温力 (PHP新書)

  • 作者: 石原 結實
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2008/10/16
  • メディア: 新書

食べ物は色で選ぶと病気にならない (SEIBIDO MOOK)

食べ物は色で選ぶと病気にならない (SEIBIDO MOOK)

  • 作者: 石原 結実
  • 出版社/メーカー: 成美堂出版
  • 発売日: 2008/06/28
  • メディア: ムック

春・夏・秋・冬「体を温めて」病気知らず! (知的生きかた文庫)

春・夏・秋・冬「体を温めて」病気知らず! (知的生きかた文庫)

  • 作者: 石原 結實
  • 出版社/メーカー: 三笠書房
  • 発売日: 2007/12
  • メディア: 文庫

長文を読んでいただき、誠に有難うございました。上の2つのコラムは、上記の石原結實先生の本を長田なりにまとめて、学級通信用に仕上げたコラムです。

ということで、最初の質問はどうなっているかというと、

左に置いた食品が赤・黄色右が青・緑・白色です。

ここに書いてあるのはあくまで一例なので、興味をもった人、特に持病などがある人は是非掲載した本を購入して参考にしてください。きっと皆さん、ショウガ紅茶を飲むことになるでしょう。笑

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