何かが足りない国、何かが溢れている国

今年から、駒込の修楽旅行は10月に行なわれるようになりました。

場所はシンガポール・マレーシア

今年で9年目ですが、長田は既に4回いきました。

(2回に1回行くってどうなんだろう?)

ちなみに駒込に就職して今年で18年目ですが、修楽旅行は11回行っています。

沖縄、大阪、シンガポール、

あっ、ユニバーサルスタジオは日本とシンガポール、修楽旅行で行っています。

(まぁ、なんにも乗りませんが・・・)

 

ということで4年前に学級通信で書いた修楽旅行の感想です。

 

何かが足りない国、何かが溢れている国

 

今回でシンガポール・マレーシアへの修学旅行への引率は3回目。3回行ったからこそ思うのは、マレーシアはゆっくりと進化する国、シンガポールは急速に進化する国だということだ。

バスでマレーシアを移動すると、森林を伐採して開拓している光景が様々なところで見受けられるが、それは2年前も4年前も同じである。また今回州の議事堂を見学した。中は最新だったが、外観は綺麗であるものの、高層であるわけでもなく、どこかマレーシアらしさを感じるところだった。マレー文化村も今年は倍以上の敷地で、パンの試食や絵付けなど変わっていた。だけど、冷房がついているのは今まで通りお土産を売っている部屋だけだった。

対照的にシンガポールは4年前にUSSとマリーナベイ・サンズは工事中だった。2年前、マーライオンのあの夜景ポイント、あんなにたくさんの建造物はなかった。工事中だったのでほとんど見学しなかったように記憶している。今年、まさかあんな夜景が見られるとは想像していなかった。来るたびにシンガポールの進化した姿を見られることは楽しかった。

私は日本が世界で一番安全だと思っていたが、修学旅行によってシンガポールがNo.1であると思うようになった。ゴミがほとんどないこと。電信柱がなく、ほとんどのパイプラインが地下ケーブルになって整備されていること。後進国であることによる利益を十分に享受している。年金や税金などもしっかりしていて、非常に生活しやすい国であると感じる。

ただ、それはミサさんの話を聞くまでの話である。「シンガポールに意味ないものはない」と語っていたが、「シンガポールは不自然な国だ」というのが同値であるということに驚きを隠せない。自販機がないことや、電信柱の件は4年前から知っていたことだが、まさか文化が存在しないとは。。。

日本の花といえば桜、オランダならチューリップだろうか。シンガポールは?日本の食事と言ったら、寿司天ぷら、韓国は焼き肉、シンガポールと言えば?

シンガポールは多民族国家なので、その民族ごとの文化はあるが、シンガポールの文化はないそうだ。よって愛国心も希薄だ、と帰国間際にミサさんが教えてくれた。その言葉を聞いてから、シンガポールが人工物に見えてしまった。例えるならばAIBO。決して犬ではない。亡くなることは無いが、愛情を通わせることは難しい。壊れれば、新しい、進化した性能の良いのに取り替える。

それに引き替え本物の犬はいつか死ぬ。死ぬからこそ、大切に育てようと思うし、死んだときに泣くし心に残る。シンガポールのように野良犬を殺処分する国だ。別に愛がないとは言わないが、どこか人間中心に動いていると感じてしまう。

マレーシアでのカンポンステイ。あーいう家庭は今の日本には少ない。だからこそ、多くの生徒が戻ってきたときに楽しかったというのだろう。しかし、それは日本でもやろうと思えばできるものかもしれない。

今回はそんなことを比較しながら、色々と考える修楽旅行だった。

 

追記

バスガイドのミサさんの話はとても印象深くて、

自分が教師という職業を手段にして、周囲に何を伝えたいのか?

それを真剣に考える機会となった。

 

この出会いに感謝を!

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