素直な子は伸びる

教員をしていて感じるのは、成績が良い子、成績が急激に伸びる子としての特徴は素直な子である、ということだ。

当たり前のことかもしれないが、これがやっぱり一番大事だと思う。 ただし、素直というのは、言われたことをそのまますることではない。それだと、自分の考えを持たないので、計算や漢字などの反復系はできるが、応用問題を解くことができない。言い方変えれば、小学・中学までは優秀な成績を獲得できるが、大学受験、または社会人のときには、柔軟な対応ができない。

 

素直の中には純粋な気持ちで疑いの目を持つことも含まれる「なんで空は青い色をしているのか?」「なんで1+1=2になるのか?」などと考えることである。

 

こういった考えを持つと大人は答えるのに窮してしまい、「そんなことは考えなくていい」とか、本心とは異なる自分本位の解答をすることもあるが、一緒に調べたり、調べるためのソフトを提供することが大切だ。

 

このような知的好奇心を持った子どもというのは、あるとき、急激に伸びる。子ども時代では解答を聞いても理解できなかったかもしれないが、ある程度知識を積み重ねて、繋ぎ合わせて、やっと手に入れることに年齢に達したときに一気に開花する。

 

教師をしていて、この瞬間に出会えることが非常に嬉しかったりする。

 

では、どのようにすれば、素直な子どもに成長するか。それは色々な方法があると思うが、欠かすことの出来ないピースは愛情である。愛情を十分に注がれて育った子どもは間違いなく素直である。それは愛情とは信頼の証であり、その信頼があるからこそ、人の意見に耳を傾けられるのだから。

 

たまに正しいことをいうことを大事だという人もいるが、その正しさも人それぞれであり、正しい分、聞く人にとっては辛かったりするものだ。逆に多少間違ったことをしてもぶれていないほうが、信頼を得られたりすることもある。何故ならば、それが「信念」であるからだ。

 

自分の信念を持って愛情を持って子どもに接すること。それが教師、そして親に必要なことだと思う。

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