魔法のコンパス。その2

食で身体に栄養を!

本で心に栄養を!与えよう!

ということで長田が好きな本の好きなコラムを紹介します。
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今回はコチラ。

魔法のコンパス 道なき道の歩き方

魔法のコンパス 道なき道の歩き方

  • 作者: 西野 亮廣
  • 出版社/メーカー: 主婦と生活社
  • 発売日: 2016/08/12
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

勉強は面白い。

ただ、勉強を教える先生が

面白くなかった。

 

「サーカス」という名の学校を作った。

 

学生時代、とにかく僕は学校ができなくて、1学年数百人の学校で成績は常に下から10番以内。テストを欠席している生徒も入れたら実質最下位だ。それでいて、ヤンキーや不登校だったりしたら、理由も分かるンだけれど、僕ときたら毎日キチンと学校に通って、毎日キチンと授業を聞いた上で、その結果。

 

真っ直ぐアホだった。

 

 

 

先生の話している内容画理解できなくて、「勉強って面白くないな」となり、大学進学はせず、芸能界の門を叩いたんだけれども、この世界に入って楽屋でいろんな人と話してみると、岡田斗司夫さんの経済の話も、茂木健一郎さんの脳科学の話も、ロザンさんの歴史の話もダイノジさんお音楽の話も超面白い。そんな話を聞いた帰り道は本屋によって、ほぼ教科書のような本を買い、片っ端から読み漁り、気がつきゃ勉強していて、そんでもって勉強が面白かった。

 

あれ、勉強は面白いじゃないか?

だったら、何故、学生時代の勉強は面白くなかったのだろう?

 

そこで、「勉強は面白い。ただ、勉強を教える先生が面白くなかった」という炎上必至の仮説を立ててみた。こんなことを言うと、全国各地の先生に殺されちゃうんだけど、実際にほとんどの先生が面白くはなかった。テストの成績は良いのかもしれないけれど、お喋りが素人すぎる。

 

お腹から声が出ていないし、身体の開き方や目の振り方は計算されていない。難しい話を難しいまま話しちゃっているし、黒板に向かって喋っているし、ついには「話をききなさい」と大声で敗北宣言。いや、面白かったら聞いているよ。案の定、休み時間に先生の周りには人が集まっていない。面白くないんだもん。

 

不良生徒がタバコを吸いだすキッカケは「タバコの味」じゃなくて、「憧れ」だ。タバコを吸っているロックンローラーや先輩がカッコ良くて、“自分も先輩みたいになりたくて”タバコを吸い始める。

 

勉強もそう。面白い人の話を聞いて、自分も面白い人になりたいのだ。だったら、ちゃんと社会に出て結果を出している、“面白い先生”しか出てこない学校を作ろうと思って、世界一面白い学校「サーカス!」を作った。

 

僕は「将来、楽しい思いをしたければ、今は石に齧りついてでも勉強しろ」という考えに反対している。歴史は覚えていないけれど、ドラゴンボールのストーリーは覚えているように、ベートーベンの曲は分からないけれど、大好きなミスチルの唄は歌詞カードがなくても歌えるように、「楽しんでいる時のほうが、インプット力が高い」というのは僕の考え。

 

ならば、勉強こそ、最大限「楽しい化」してあげる必要がある。そのほうが勉強公立が良いから。だったら、先生は面白い人のほうがいいし、教室だって蛍光灯と硬い木の机という軍国教育のシステムとはオサラバ。

 

会場の証明を国内トップクラスの証明さんに依頼し、会場に流れる音楽や講師の登場音なども国内トップクラスの音響さんに依頼。頭の上に八面体のモニターがある円形ステージを中心に、とにかく愉快な美術セットを組んで、徹底的に楽しくしたほうがいい。

 

「黒板をノートに丸写しすることが、本当に勉強効率がいいの?」

「教科書をただただ読み上げることが、本当にそれが一番頭に入るの?」

「全員が教卓に向かって黙々と作業するスタイルが、それが一番賢くなるスタイルなの?」

 

これまでの学校の常識をイチイチ疑って再構築した、世界一面白い学校「サーカス!」は毎公演チケット即日完売という人気イベントとなった。講義始まる前はアイリッシュ音楽が流れ、メモの準備をしている生徒もいれば、ビールを呑んでいる生徒もいる。ときどき先生も呑んでいる。

 

生徒も先生もスタッフもとにかく皆楽しそうだ。インテリ芸人が日本史を語り、上場企業の社長が経営を語り、テレビプロデューサーが企画術を語り、ミュージシャンが宗教を語る。そして、校長の僕は、この本に書いてあるようなことを語る。生徒達はここで学んだことを明日の職場や合コンで得意気に話すのだろう。こんな学校があってもいいじゃないか。

 

 

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