白洲次郎。4

食で身体に栄養を!

本で心に栄養を!与えよう!

ということで長田が好きな本の好きなコラムを紹介します。
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白洲次郎 一流の条件

白洲次郎 一流の条件

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2016/10/07
  • メディア: 単行本

昔から弱いものが強いものに抑えつけられるのは、

悔しいことに間違いはないが、何とも仕様が無いことだ。

結局は抑えつけられることがわかっていても、

事実を率直に言う勇気は持つべきである。

 

相手が自分より強いか弱いか、状況が有利か不利か、その立場によって言う事が豹変するような人間は当然ながら信用ならない。相手が誰であれ、物事の筋を通し、「言いたいことは、はっきり言う」、これが次郎のプリンシプルだ。

 

終戦後の「無条件降伏」の占領下、文字通り全能の権威を持ってなされたGHQからの要求の数々、それが悔しくないわけはないのだが、敗戦の結果であれば、今はそれも致し方ない。しかし、そこで次郎は決然と言い放つ。「われわれは戦争に負けたが、奴隷になったのではない!」

 

敗戦に意気消沈し、卑屈になる日本人や、GHQが実権を握ると見るや、さしたる抵抗もなく言いなりになる人間も多かったなか、次郎の姿勢はブレることがない。終戦連絡中央事務局の参与として、占領政策をめぐり、一歩も弾かずにGHQと渡りあったのである。

 

プリンシプル(principle)とは、日本語に訳すとすれば原理原則。それを曲げない姿勢を“Be gentleman”(=紳士であること)として次郎はケンブリッジでの留学時代に学んだという。

 

常にプリンシプルに則って、おかしいことはおかしいと言い、必要な要求ははっきりと進言する。誰であれ、理不尽な態度は許さない。例えば、口頭だけで発せられることが多かったGHQの指示に「齟齬があったら大変だから、指示はすべて文書にしてほしい」と要求した。あとで反証できないと困るからである。その態度は、彼らにとってもルールに即した正論である。こうしてやがて次郎は、彼らをして「唯一、従順ならざる日本人」と呼ばれる事になる。

 

ただし、そこに勝算があったわけではない。「言う事だけ言った上で抑えつけられても何をか言わんや」なのだ。その当時の覚悟については、次のような言葉も残している。

 

「毎日家を出るときは、もしかしたら今日は殺されるかもしれないが、日本の将来のために言うべきことだけは言っておこうと思っていた」

 

 

長田

覚悟ができると発言の1つ1つに重みが増してきます。

自分の理念をきちんと持って、後悔のない決断・行動を!

 

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