白洲次郎。5

食で身体に栄養を!

本で心に栄養を!与えよう!

ということで長田が好きな本の好きなコラムを紹介します。
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今回はコチラ。

白洲次郎 一流の条件

白洲次郎 一流の条件

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2016/10/07
  • メディア: 単行本

人に好かれようと思って仕事をするな。

むしろ半分の人間に積極的に

嫌われるように努力しないと、

ちゃんとした仕事はできねえぞ。

 

地位が上がれば人も寄ってくる。なかには甘言を弄して都合よく便宜を図ってもらおうとする輩も出てこようし、顔色ばかり窺うイエスマンも出現するだろう。あるいは、全体が見えぬゆえの不平不満の声も聞えてくるかもしれない。しかし、各方面にいちいちいい顔をしようと思ったら仕事などできるわけが無い。そのあたりのことを、次郎は次のように書いている。

 

「大体八方美人的のことが多すぎる。評判を気にしたり、皆に評判がよくなりたい様な御歴々も多すぎる。今や我が国は存亡の秋に直面しているのだから、ほんとに国家のことを考えて、ガムシャラに邁進する様な人々が指導者の地位に就くべきではなかろうか。私の知っている人々でも、皆が好い人だと誉め過ぎて、悪口を言われないような人々は、おしなべて馬鹿に限るようだ」

 

大切なことは、私心なく、大所、高所に立って判断できること。周囲に惑わされることなく、こうと思ったらその姿勢を貫けること。となれば、周りからは煙たがられるくらいで、当然と次郎は言うのである。

 

 

私利私欲をもって、人と付き合おうとするような、イヤシイ奴を次郎は最も嫌っていた。そのような人間にちゃんとした仕事などできるわけもなく、リーダーたる資格などあるわけがない。それはある種の財界人に対する次のような苦言からも分かるだろう。

 

「困ったときだけ、大変だ大変だと大騒ぎして、政府に助けてくれと泣き付いてくるが、それで儲かったときは知らぬ顔の半兵衛を決め込む。プリンシプルもなく、走り出したバスに飛び乗るのがうまいだけだ」

 

一番上の言葉は、東北電力会長時代、自ら只見川水系の工事現場を回っていた際のこと。陣頭指揮を執る前田建設工業社長・前田又兵衛に感心し、語りかけた一言だ。次郎はさらに言葉を継いでいる。

 

「お前のガニ股や、面つきはいかにも土建屋らしくて結構だ。生涯それを捨てるな」

 

人間に対する目利きも一流の、いかにも次郎らしい話ではあるまいか。

 

 

 

長田

最近ちょっとだけ、人から好かれようとしているけど、

少なくとも仕事中はきちんと自分の信念に基づいて・・・。

いや、常に基づいていた。苦笑

 

周りに流されないように気をつけようっと。

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