今年の漢字と言えば、「越」です。

まず、4年間で最も辛いとされるカッター期間を乗り越えられたこと、これに尽きます。

おそらく、カッターって?と思われるかもしれませんので、参考までに画像を。(みんな坊主です)

 

 

こんな感じ漕いで、12人+2人で一つの船を動かしてレースをするというのがカッター競技会です。普通のボートとは違い、立ち漕ぎです。レースと言えば楽しそうですが、そんな楽しいものではありません。そもそも、このカッター自体が1tくらいあるらしく、さらにオールも一人で持てないくらい重いのです。一年間腕立て伏せなどで鍛えてきた腕力もむなしく、みんな例外なく腕が死にます。手の豆は潰れに潰れて血まみれ、腕は筋肉痛で靴下も脱げない、そんな訓練の毎日です。

 

そして、これはあくまでカッター訓練の話。なぜカッター期間というのか、それは4月の1ヶ月間、最も辛い訓練をやりながら、入校したての1年生の面倒を見て、さらに寮の中では上級生がここぞとばかりにボコボコにしてくる、そんな地獄のような1ヶ月だからです。

 

しかし、そのカッター期間さえ終われば、通称奴隷解放宣言と言われ、晴れて真の2年生として飲酒や喫煙や外泊、さらにはシャワーや乾燥機なども使えるようになります(一年生は使えません)

 

1年生の時に厳しくされるのは、2年生のカッター期間を乗り切るため、とも言われるほどつらく長い長い一ヶ月なのです。(もちろん土日も10時間以上訓練をして外出はできません。)

 

 

そんな辛く長いカッター期間、もちろん脱落する人もいます、直接的な表現は避けますが。

 

生まれて初めて、「この手紙が死んだあと残る唯一の手紙だったら」という仮定で、家族や友人に宛て手紙を書きました。もちろん、カッター期間終わった後に全て燃やしました。

 

 

そんな苦難を乗り越えて、晴れて2学年。そこからはあっという間でしたが、やはりカッター期間は大きく、「越」という字がぴったりな気がします。

 

 

 

 

…と、本当はこれで終わりなのですが、もう一つ。

 

実は、先月の棒倒しの練習において腰を怪我してしまいました。腰椎骨折、なんてことはどうでもよく、何が起きたかと言えば、一年次に取得したP適(パイロット適正)がなくなってしまいました。正確には、次回卒業するときにある検査で引っかかるので、その時にP適を失います。

 

正直、けっこう凹みましたが(祝辞が遅くなったのはそんな理由です)、今はその現実を受け入れて、また違った道を考え始めています。(任官拒否はしません。)

 

切り替えに1ヶ月近く要しましたが、12月も下旬になって、ようやく壁を乗り越えられたような気がします。

 

というわけで、やはり今年の漢字は「越」です。

 

長田

カッターの件は聞いていたけど、

あっ、骨折の件も聞いていたけど、

パイロットダメになったのか・・・。

かずのぶ運転の☆に乗るの楽しみにしていたのにな~。

 

人生山あり谷啓だな。苦笑

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