2015年3月20日14時53分、「ともや」からこんなメールが来た。
「ダメでした。申し訳ありません。
三年間お世話になりました。ありがとうございました。」
TG大学後期日程の不合格の連絡だった。
長田は
「Never Never Never give up!!
来年の3月にまた会おう!
それまで握手は貯金しておこう!!
利子をつけて(成長して)
会えることを待っているぞ!
You can do it !!」
と返信した。
メールの後、ともやは学校に来た。
長田は今年学年が違うので、気を遣って、他の先生との話が終わるまで待った。
たぶん1時間ぐらいかな。
いろいろな先生が「ともや」を励ましていた。
合格でなく不合格であれだけ多くの先生から声をかけてもらえる、
これが、ともやの人徳なんだろうな~。
そのあと、長田もいろいろと話した。
浪人を体験できるのは、教師としていい経験になるよ、とか
この挫折を教師になったときに生徒に語れるようにな、とか
出来る限り前向きに話した。
ともやが帰ったあとに、ともやのお母さんからメールがあって、
駒込に挨拶しにくるとあった。
長田は所要があったので、(他の先生に譲って)学校では話をせず、
帰り道となる学校から千駄木駅までの間、いろいろとお母さんと話しながら帰った。
感謝の気持ち述べてくださった。
結果が結果なだけに本当に有り難かった。
そして申し訳なかった。
翌日、長田は柔道の全国高校選手権の仕事で日本武道館にいた。
10時49分、ともやからメールが来た。
「長田先生!!!
なんか、初等の方から合格通知来ました!!!」
そう、昨日は本命の中等の合否結果しか確認していなかったのだ。
後日、合格の挨拶に来たときに、長田だけでなく他の先生からも、
挫折の感覚を
1日だけ味わえるって
いいな!
と言われていた。
とりあえず、ともやの右手を潰すつもりでおもいっきり握手した。
まさか、3日後に握手することになるとは・・・苦笑い
「ともや」を高1高2で担任した。
入学早々にインフルエンザで欠席した。
まさかの出遅れ、
人見知りのともやにはきつかったようだ。
いつだっただろうか。お母さんから
「ともやには内緒ですけど、
ともや、長田先生の影響で教師を目指すことに決めたんですよ♪」と言われた。
この言葉、教師冥利に尽きる。
卒業文集でも教師を目指すキッカケが書かれていた。
「担任は迫力満点だし、説教多いし、コラム書けとか言うし・・・」
「正直言って、1・2年次の担任の先生は少し苦手でした」とかね・・・
まぁ、褒め言葉もありますが割愛しておきます。
好かれているのか嫌われているのか、よく分かりませんが、
未だに巷で噂の、長田の物真似見せてもらっていないんだよな~。
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さて、こんな「1日だけ浪人生」、今年も出ました。苦笑
5月3日に掲載します。
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