プロフェッショナル100人の流儀。14

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今月はコチラの本から

プロフェッショナル100人の流儀

プロフェッショナル100人の流儀

  • 作者: 致知編集部
  • 出版社/メーカー: 致知出版社
  • 発売日: 2015/07/29
  • メディア: 単行本

3週目は研究者・学者の言葉

熱とまことがあれば、

何事でも達成する

北里柴三郎

 

1891年(明治24年)、ベルリン滞在中の北里柴三郎を、一人の青年が訪ねてきた。ストラスブルク大学留学中の医化学者で、後に京都帝国大学総長となる荒木寅三郎である。

 

当時38歳だった柴三郎は、こんな言葉で彼を勇気付けた。

 

「君、人に熱と誠があれば、何事でも達成するよ。よく世の中が行き詰ったという人があるが、これは大いなる誤解である。世の中は決して行き詰らぬ。もし行き詰ったものがあるならば、これは熱と誠がないからである。つまり行き詰まりは本人自身で、世の中は決して行き詰るものではない。熱と誠を持って十分に学術を研究したまえ。」

 

寅三郎はこの言葉を心に深く留め、一心に研究に打ち込んだ。結果恩師であるほっぺザイル教授の信用をますます得て、医化学者として大成したという。

 

当時の日本は開国からまだ日が浅く、近代医学においては欧米諸国の後塵を拝していた。そんな中、様々な障壁と闘いながらも自ら道を切り拓いてきた柴三郎が、その体験に基づき、伝えようとした一つの信念だったのだろう。

 

 

 

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