楽しさ>辛さ

今日は「はつみ」です。

どうやら、高校2年生の時に

初心に帰るのを目的に

「比叡山研修で学んだこと」という

テーマでコラムを書かせたようです。

 

楽しさ>辛さ

 この間後輩から「回峰行、死ぬかと思いました~(泣)」と苦い感想を聞き、もうあれから一年が経ったのかとしみじみ思い出した。比叡山に行ったのは高校に入学してまだ二ヶ月も過ぎない頃で、他クラスはもちろん10組の中でさえも絆が深まっていなかった。しかしお泊りが大好きな私は唯一の宿泊行事をとても楽しんでいたことが、去年の自分の感想からわかる。

 修行というだけあって辛い事もいくつかあった。大嫌いなおかゆやトマトを食べること、食事中は静かにすること、夜は早く寝て朝は早く起きること、本当にきつかった。家では兄に比べて少しやんちゃな私は怒られ慣れている。でもお坊さんの“関西弁で冷静に”の怒り方は恐怖でしかなかった。

 そして一番印象深いのは何といっても回峰行だ。ただただ登り続けるだけのことに途中何度嫌気が差したかわからない。「こんなもの早くゴールしちゃえばいいんだ」と男子にくっついて頑張ったがいつまでもそんなスピードを維持するだけの体力はなく、当然の如くおいていかれた。このときばかりは「男ってすげぇ」と尊敬した。ゴール間近まで一緒にいた男子二人は私を裏切って走っていってしまった。そこで他クラスの女子が私の隣に来た。何組か聞いたところ8組だと言った。自分より後に出発した彼女がもうこんな所に…と感心したのを覚えている。そしてその女子“さとみ”の登場が私に一踏ん張りをくれたのだ。

 そんなこんなで新しい友情も芽生え私の記憶には辛さよりも楽しさのほうが強く残ってしまった。座禅や写経、掃除も仲間がいたから楽しめた。結果的に帰ってきてから特に変わったことはないが、嫌いな物も食べようかな?と意識はするようになったきがする。ピーマンとトマト以外は食べられるようになりますように!!

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