寺を継ぐ者

長田は仲の良い教員(いや、美味しい肉が好きな教員?)と月に1回皆で食事に行く。

(月1回の食事会の話はまた後日にでも・・・)

 

美味しいものを食べて幸せになる会なのだが、

先日、「たなか」先生がH先生を泣かせた。

長田は端に座っていて、目の前が「たなか」先生、

左隣がH先生だったので、一緒に説教を聞くしかなかった。苦笑

 

「長田さんは「Hは天然だから」って甘やかしているけど、

僕は許さないよ。

きちんと周りに気配りをしなきゃダメなんだよ。」

 

とH先生の不手際を注意していた。

そのとき、長田は「席移動したいな~」と思いながら

静かに目の前の美味しい食事とお酒を嗜んでいた。

 

 

「実は、僕も若い頃大石先生に怒られたことがあるんだ。

大石先生が

「たなかさんのその指導はやっぱり間違っているからあえて言わせてもらうよ」

といって、自分の間違いを指摘してくれたことがあったんだ。

 

長田さんは優しいから、自分で気付くまで待っているようだけど、

僕は言う必要性があるなら、誰に対しても言うからね!」

 

だから、H先生を泣かせたというよりも

「たなか」先生の愛情に感動して涙を流していた

というのが正解だと思う。

 

ただ、

「これってH先生だけじゃなく長田にも説教しているの?」

心の中で呟いていたのはここだけの話。苦笑

 

いやぁ~熱かったよ。冷酒が熱燗になるぐらいに。

 

 

 

 

 

この説教を耳を傾けながら

「たなか」先生こそが、寺の意志を継ぐものだと確信した。

 

大石先生のように言いたいことは遠慮なく言い、

杜多先生のように、スカート指導を熱心に行う。

人の嫌がる仕事を率先して行なえる、

寺の意志を継ぐ男、それが「たなか」先生なんだなと。

 

まさに、己を忘れて他を利する

忘己利他を実践する先生なんだと。

 

 

 

 

 

 

 

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