12月は卒業生のコラムです。
今回は「かずのぶ」の高1バージョンです。
これは、「読書感想文」ですね。
- 作者: 黒田 博樹
- 出版社/メーカー: ベストセラーズ
- 発売日: 2012/04/21
- メディア: 単行本
「ヤンキースの黒田は―。」テレビやラジオのスポーツニュースで、聞き馴染みのあるフレーズだ。
僕はもとより、「黒田博樹」という名前は知っていた。理由は簡単で小学校の時の友達がカープファンであったから、ということだ。僕はジャイアンツのファンなのだが、当時小学生だった僕らは、巨人対広島の試合があるたびに色々と言い合っていた覚えがある。
しかし、「黒田博樹を知っていた」からといって、この本にすんなり入れたわけではなかった。というのも、僕はあまり読書が好きではなく、特に伝記などにいたっては、「十人十色という言葉があるように、人の人生と自分の人生が同じはずが無い」という先入観から、漫画ですらもちゃんと読んだことはなかったからだ。
そんな中、リストの中にこの本があった。ブログで紹介されていた「舟を編む」という小説がとても面白かったので、長田先生がお薦めの本の中から選びたいと決めていたこともあり、結果としてこの本を読むことにした。
読んでみると、衝撃と同時に、得体の知れない何かが、体中を駆け巡った。言葉にしづらくて、文章表現としては適切ではないと思うが、強いて言葉にするならば、「数学の難問を解いてどうしても答えが出ず、そのあと衝撃的な解法を教えてもらったとき」の感じにに近いと思う。なんとなく、体が一瞬だけ軽くなったような錯覚に陥る。
メジャーリーグ、野球をやっている人間なら誰もが憧れな夢の舞台だと思う。そこでは、選び抜かれたメジャーリーガー達が熱い闘いを繰り広げている。その中の一人、「黒田博樹」もまた同様だ。そんな彼は、小さい頃から「天才」と呼ばれて英才教育を施されてきたわけではない。高校時代に恐怖や苦しみを体験し、その後は大いに努力をして、大事なところで大きな決断を乗り越えて、メジャーリーグという舞台に上がってきた。
彼の人生を見ていると「走って、転んで、挫折して、遠回りして―とどんなことがあってもまじめに一瞬一瞬を本気で生きていれば、自分の理想に近付いていける」そんなことが思えてくる。実際、そうして夢を叶えてきたのだから。
となれば、僕の場合は勉強だ。妥協せず、一瞬一瞬を本気で取り組んでいけば、自ずと目標に近づけると思う。黒田博樹の人生の軌跡がそう物語っている。
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