本を読む理由。5

「なんで、本を読まなきゃいけないんですか?」

 

これは、本だけでなく、映画やTVにも共通することだが、

疑似体験するためというのがある。

 

 

人はドラマや映画などを見て笑ったり泣いたりと感動することがある。
自分のことではないのに何故心が揺さぶられるのか?
たしか、茂木健一郎さんの本だと思うのだが、
脳にはミラーニューロンという細胞があって、
これで疑似体験をしているから、他人のことでも、感動するのだ。
みたいなことが書いてあった。
言い方を変えると、
ドラマや映画を見たり、本を読む事によって、
普段自分が体験できない経験値を積むことができるということだ。
私はここ数年、
本屋大賞にノミネートされた10作品を全部読んで大賞を予想している。
 (今年は1位から3位まで的中した!)
ちなみに本屋大賞とは、
書店売り場からベストセラーを作る」をテーマに
書店員の投票で決める賞で
芥川賞・直木賞ほどの歴史はないが、
大賞をとった作品は映画化されるなど、
波及効果は非常に大きくなっている。
さて、このノミネート作品を全部読む。
これが苦痛以外の何ものでもない。
好きな作家さんはもちろんスラスラ読めるのだが、
聞いたことない作家の本は大抵つまらない。
特に長田にとって辛いのは女性作家の本である。
何が辛いかって感情移入ができない。」のだ。
主人公の行動が理解できない。
なんでそんな行動になるの?俺なら絶対にしないよ。そんなこと」
と思うこともしばしばである。
だから、10冊のうち2,3冊は100ページまでは我慢して読むけど、
どうしてもつまらないと判断したら、
飛ばし読みして読書を終了させる。
それでも一冊読んだことにする。苦笑)
ただ、「長田には全く理解できないけど、
それに共感する人がいるんだから、
そういう感情を持って行動する人(特に女性)はいるんだ。」
と自分の心に刻むようにしている。
こういう女性の心を理解できないところが結婚できない理由なんだろうね。笑)
だから、
たまに生徒から悩み相談を持ちかけられて話を聞いてあげているときに、
(本音でいうと「その心情全く理解できないよ!」なのだが、
「あっ、本で読んだあのときのあの感情だよこれは!」と察して)
「分かるよ~。
こんなときはあんなことしちゃうんでしょ?」
と本で知った感情を
さも自分もそんなことしたことあるように
話して共感を誘う。
読書によって、こんなずるいテクニックを身につけた。苦笑
(まぁ、必ずしも上手くいくわけではないのだが・・・。)
そうやって、自分に足りない感情を読書によって手に入れる。
これが長田が読書をしている、
特に小説を読んでいる、
いや本屋大賞のノミネート作品を我慢しながら読んでいる理由である。
正解(人の感情)は人の数だけ存在するので
書によって自分には足りない感情を手に入れる。
これも読書を勧める理由の1つだ。

 

 

 

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