MADE IN KOMAGOME

スポーツ推薦を行なっていない駒込高校柔道部にとって都大会でベスト8に入るだけでも十分に奇蹟なのだが、都大会で3位に入ったことが4回ある。普通に考えても分かると思うが、K士舘、N体E原(昔ならS田谷学園)、A立学園、S徳。他にもたくさんあるけど、各校2名出場できるんだから本当に大変だ。

 

12年前の話だが、「たけし」が高校2年のときに、全国総体東京都予選で66キロ級3位に入賞した。

 

支部予選はA立学園のK村に敗れてベスト8。高2だったのでそこまでの期待はなかった。前日まで修学旅行で(今は海外だが、昔は5月に九州だった。)、減量もままならなかったのに、まさかのベスト4である。

 

「たけし」は緊張しやすいメンタルで初戦に弱い傾向があった。もしかしたら、今回は前日まで修学旅行ということで、練習もほとんどしていないから「まぁ無理だろ」と思って無欲だったのかもしれない。それが功を奏したのかもしれない。(と今振り返りながら感じる)

 

<span style=”color:#FF0000;”>(ここからは自分の記憶を辿って話しますが、違っている場合もあります。)</span>

 

その日、長田は審判をしていたので遠くから見守っていたのだが、1回戦は無難に勝った。最初の難関である2回戦で第3支部1位のM大中野のSを絞め落とす。これでベスト16。ここまでは、「たけし」ならありうると思っていた。(一本勝ちするとは思わなかったが・・・)

 

ベスト8を賭けた相手はK士舘のM。この試合、主審を切り上げ、途中から試合場に駆けつけたのだが、スコアを見ると、なんと指導1でリードしていた。途中から相手も追い上げてきて、指導を取り返される。もう、このとき必死に「もう1回かけろ」と長田は叫び続けていた。そしてたけしも必死に技を掛け続け、もう一度指導を奪い、指導差で勝利。駒込高校では個人戦初のベスト8入賞であった。

 

ベスト4を賭けた準々決勝の相手はY田学園のG。B京一中の出身で中学時代は手も足も出なかった相手だが、高校に入って支部大会で一度勝利していたので、ひょっとすればひょっとすると思っていた。試合開始してたけしは攻め続けて開始1分ぐらいで指導を奪い、そのまま逃げ切った。

 

ベスト4である!!

 

都大会ではベスト4に入ると、試合開始時に学校名と選手名が呼ばれるのだが、(今は呼ばれなくなりましたね。)まさか「駒込高校」と呼ばれる日が来るとは思わなかった。準決勝はA立学園のK。支部大会でも敗れていたし、まぁ完敗(30秒くらいで回転式送り襟絞めで敗れた)だった。それでもベスト4とは駒込にとって快挙以外のなにものでもない。

 

たけしの代には「こうへい」と「りえ」という駒込に入学してから柔道を始めたにも関わらず、好成績を残した部員がいる。K華のT橋先生からは

 

「MADE IN KOMAGOME」

 

という賛辞を頂いた。

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