心を整えるいい言葉。5

今月はこちら。

 

心を整える いい言葉

心を整える いい言葉

  • 作者: 野村克也 中野信子 他
  • 出版社/メーカー: セブン&アイ出版
  • 発売日: 2020/04/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

今回の5回は小林弘幸(順天堂医学部教授)

 

ため息をつくのは

悪いことではない。

ため息は、

体の自浄作用

 

何かに集中しているときや、悩みや心配事にとらわれているとき、わたしたちはついしっかりと呼吸することを忘れがちになります。すると、呼吸はどんどん浅くなっていき、血流が滞って体の隅々にまで酸素が行き渡らなくなります。

 

そして、交感神経が無用に高まることで、自律神経の乱れにつながる悪循環へと入っていきます。つまり、ますます心配事を抱えやすい状態になってしまうわけです。

 

でも、ここでため息をつくと深い呼吸を取り戻すことができ、副交感神経の働きが高まっていきます。ストレスが溜まったときに自然とため息が出るのは、体のサインであり、本能的な自浄作用なのです。

 

一般的にため息をつくことはネガティブにとらえられることが多いですが、こうした体の仕組みを知ると、必要だからこそため息が出るのだと分かります。ため息をつくことは、体にとってとても良いことなのです。

 

問題は、せっかくため息をついて新鮮な空気をたっぷり体に入れているのに、続けざまにネガティブな思考や愚痴ばかり重ねてしまうこと。そうすると結局、ため息の効果もすぐになくなってしまいます。だからこそ、思い切りため息をついたあとは、新たな気持ちで次の行動に向かっていくように心がけてみてください。

 

体はもうその準備ができているのだから。

コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。