今月はこちら。
- 作者: 野村克也 中野信子 他
- 出版社/メーカー: セブン&アイ出版
- 発売日: 2020/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
今回の5回は中野信子(脳科学者)
「やる気が出ない」のは、
あなたの落ち度ではない。
すべては脳のせい
エネルギーは「身体を動かすときに必要なもの」と考えられがちです。でも実は脳もたくさんのエネルギーを消費します。
人間の脳は、体重との割合から考えて、とても大きな比重を占めています。そのため、燃費が悪く、なにか新しいことを始めようというとき、エンジンがかかるまでにたくさんのエネルギーを必要とします。
それが嫌な脳は、基本的になにも「やりたがらない」。だから私たちが「やる気が出ない」と感じるのは当たり前の話なのです。
さらに、私たちの脳には「報酬系」という回路があります。そこでは「ご褒美」を感じ取ってドーパミンという物質を放出し、私たちに大きな快楽を与えてくれます。
「仕事は大変だったけれど、たくさんボーナスがもらえてうれしい」
「お客さんに感謝してもらえてよかった」
こういう報酬(ご褒美)が得られるから、私たちは頑張れるのです。
この脳のシステムが正しく稼働していれば問題はないのですが、ときどき、本来とは違う方法で「ご褒美を」だけを求めてしまうことがあります。酔っぱらった時の心地よさを求めて、朝からお酒を飲んでしまう=アルコール依存。玉がじゃらじゃら出た時の興奮を求めて、パチンコ店に入り浸る=ギャンブル依存。「愛している」のひとことを求めて、相手のいうがままに動いてしまう=恋愛依存。どれもドーパミンンの抑制が利かなくなった状態です。
セックス依存、買い物依存、仕事依存など、いま「依存症」の患者が激増しています。複雑化した現代社会において、誰でもかかり得る病・・・・・・。
あなたも例外とはいえません。
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