田中角栄新名語録。12

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新 田中角栄名語録

新 田中角栄名語録

  • 作者: 小林吉弥
  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2020/10/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

話し合いはいつも全力投球、真剣勝負だ。

説得とはこれに尽きる。

 

「田中角栄は勝負に罹ると目に殺気が出る。とりわけ、真髄はサシでの話し合いだった。眼光は鋭く、迫力満点となるんです。角福総裁選を争った福田赳夫(元首相)をして、「角さんには押しまくられるから、二人で会うのは嫌だなぁ。」と言わせたこともあるんです。」

 

政治部記者の証言だが、田中が通産大臣の時、日米間の長い間の懸案だった繊維問題でも、この手がいかんなく発揮されている。記者が続けた。

「政府間交渉の田中の相手はケネディ大統領特使。特使はことさら、日本の繊維の対米輸出の伸びを抑え込もうと粘った。これに対し、田中は得意の数字を速射砲のように並べ、反撃の後に言った。『いいですか。あなたがこれを拒否すれば、これからの日米間は大変になると思ってもらいたい。その場合の責任はあなたにあるということになるッ』と。特使は顔面蒼白、這う這うの体で帰国しました」

 

結果、翌年の我が国の繊維の対米輸出は、逆に前年比19%増となったのだった。そのうえで歴代の通産大臣が半ばサジを投げていた、こじれた日米繊維問題を決着に導いたのであった。

 

リーダーの説得力とは、常に全力投球、真剣勝負が要求されるということである。

 

 

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