アスリートの言霊。2

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アスリートの言霊。 ー厳しい時代を生き抜くためにー

アスリートの言霊。 ー厳しい時代を生き抜くためにー

  • 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
  • 発売日: 2020/10/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

負ければ、死んでお詫びするつもりでした。

前畑秀子(水泳)

ベルリン大会競泳女子200m平泳ぎ代表の前畑秀子は、その4年前のロサンゼルス大会でわずか0.1秒差で金メダルを逃した。とはいえ、女子では史上2人目の銀メダル。意気揚々と帰国した雨畑だったが、周囲の反応は「どうして金メダルを獲らなかったのか」というものだった。以来、前畑は1日3回計2万mの練習を自らに課し、「死んでも勝ってこい」とベルリンに送り出された。

 

決勝は、予選で前畑のタイムを唯一上回っていたマルタ・ゲネンゲル(ドイツ)とのマッチレースだった。中盤まで6コースの前畑と7コースのゲネンゲルが肩を並べるように泳いだが、150mのターンで前畑がわずかにリード。地元で負けられないゲネンゲルは大声援を受けて食らいつき、差は開かない。そして、残り20mから前畑が渾身の力を振り絞りラストスパート。ライバルを振り切ってゴールに飛び込む。その差50㎝、時間にして0.6秒。死力を尽くし、執念で勝ち取った日本人女子初の金メダルだった。

 

 

 

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