アスリートの言霊。6

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アスリートの言霊。 ー厳しい時代を生き抜くためにー

アスリートの言霊。 ー厳しい時代を生き抜くためにー

  • 出版社/メーカー: ベースボール・マガジン社
  • 発売日: 2020/10/03
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

 

こんなけがで、今までの努力を無にしてたまるか。

山下泰裕(柔道)

 

誰もが世界最強と認めた柔道家、山下泰裕。無敵の連勝街道を突き進み、国内外のタイトルを総ナメにしてきた。ところが、日本のモスクワ大会ボイコットがあり、五輪金メダルとは縁がなかった。

1984年ロサンゼルス大会、山下は4年越しの夢を叶えるため、最初で最後となる五輪の畳に立った。しかし、2回戦でアクシデントが起きる。一本勝ちした者の軸足である右のふくらはぎを肉離れしたのだ。

のちに全治3か月と診断されるほどの大怪我。そんなピンチにも山下は「こんなけがで、今までの努力を無にしてたまるか」と自身を奮い立たせ、右足を引きずりながら、左足で勝ち上がっていく。

 

モハメド・ラシュワン(エジプト)の決勝は開始直後に左払い腰を崩して有効を獲得し、寝技に持ち込む。そして1分5秒、横四方固めで一本勝ち。不屈の闘志で掴み取った金メダル。

 

畳の上では見せたことがないという世界最強の男の目には光るものがあった。

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