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- 作者: 山口路子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2016/08/10
- メディア: 文庫
お世辞からは何も生まれません。
うわべだけの言葉
好かれることは、もちろん好きだけれど、好かれるための努力などはしない。これは、オードリーの信条の1つです。
その流れでもちろんお世辞を口にすることも少なかったのですが、他の人たちは彼女に対して、それは、もう、うんざりするほどのお世辞を浴びせました。
オードリーは自分にかけられた言葉には敏感に反応し、それが真心から出ている言葉なのか、自分から何かを得るためのお世辞なのかを見極め、慎重に人と付き合っていました。
本当は他にも候補がいるのに、「この映画はあなたのために企画されたのです」なんて言っても、オードリーは真実を見ていたし、ビジュアルだけをひたすら讃える人にもなびきませんでした。
だからある種の人たちにとっては、とっつきにくい人物に映ったかもしれません。誤魔化しや、うわべだけの言葉に対する彼女の反応は、何かきついことを言うわけではないけれど、お世辞が習慣になっている人たちにとっては、見透かされているように感じさせるものがあったからです。
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