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- 作者: 山口路子
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2016/08/10
- メディア: 文庫
私は自分を美人だと
思ったことがありません。
コンプレックスだらけの女優
世界中の女性が憧れている女性の、これはおそらく、本音です。息子のショーンも「母は自分のことを美人だとは思っていなかった」と語っていて、その発言の様子から、母オードリーが常日頃からそういったことを口にしていたことが想像できます。
痩せすぎている。胸がない。背が高すぎる。足が大きい。歯並びが悪い。顔が四角い。鼻孔が大きい……。コンプレックスがたくさんあったのです。特に胸がないことについては、デビューしたての頃、胸に詰め物をして写真を撮るという屈辱を味わったこともあるくらい。
ところが、オードリーがスターとなると、世界の美の基準が大きく変化します。
それまでは、美しい女性といえば豊満なバストとヒップが絶対条件だったのに、オードリーによって、それ以外の美が存在することが証明されたのです。
それほどまでに大きなことをしてのけたというのに、自分のことを美人だと思わないと本気で言ったというのですから、ここに、多くの人が語るオードリーの謙虚さがあり、事実、この謙虚さが、その美しさをさらに際立たせていたのでしょう。
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