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子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり
- 作者: 加藤 紀子
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2020/06/11
- メディア: Kindle版
SECTION1:コミュニケーション力をつけるには?
METHOD01 「対話」をする
-質問・反論で考える力を磨く
アメリカのシンクタンク、ブルッキングス研究所やニューヨーク科学アカデミーをはじめ、世界の教育機関が21世紀において最も大事なスキルと認識しているのが「対話する能力」です。
対話を通じてそれぞれが自分の強みを活かし、知恵を補い合いながら新しいアイデアを生み出していくことが、これからの時代に求められています。
グーグルやフェイスブック、スターバックスの創業者をはじめ、企業家精神に富むユダヤ人は「議論好き」として知られています。その理由の1つは、彼らが教典とする『タルムード』にあります。
『タルムード』には指導者らによる異なる解釈がたくさん並んでおり、ユダヤ人はさらにその解釈を巡って、ぐるぐると終わりなき渦巻き状の議論を繰り返しています。こうした対話を通じて、物事の多面的な捉え方や批判的な思考力を身につけると言われています。
また、「プレジデントFamily」(2017秋号)による東大生173人のアンケートでは、その9割が、家庭では「食事」、「移動(送迎)」「お風呂」の時間などをうまく活用し、親子でしっかり会話をしていたと答えています。家庭での対話は高い学力の下支えになっているのです。
対話力はどうやって育てる?
■1日10分、子供の話を聞く
毎日、子供が安心して話ができる時間を意識的に作ります。忙しい日常では、「●●しなさい」と命令口調になりがちですが、それでは一方通行です。他愛のない内容でも、まずは「へぇ、そうなんだ」関心を示してあげると、子供はもっと対話したくなります。
■スマホの電源を切る
最近は、食事中でも各自が自分のスマホをのぞきこみ、食卓でリアルに向き合っているのにコミュニケーションが生まれないという状況も珍しくありません。対話の時間が持てるよう、思い切って電源を切ると、自然に対話が生まれます。
■5回、質問する
ヴァンダービルト大学教育学部のデヴィッド・ディッキンソン教授は、子供と対話するときは、1回聞いて「そうなんだね」で終わらせるのではなく、何度か聞き返してあげることを勧めており、「5回やりとりすることを心掛けよう」と提唱しています。
その際大事なのは、子供にたくさん喋らせてあげることです。そのためには、イエスかノーで答えられるような質問ではなく、「なぜ?」「なに?」「どんな?」「どうやって?」「もし?」で聞くと話がはずみます。
「今日、学校で楽しかったことはなに?」「今日は大雨だったけど、みんなはどんな格好で学校に来てた?」といった感じで質問をしてみると、子どもは具体的に話しやすくなります。
■「いいね!」を忘れない
子どもは共感されると、ここは自分が何を話しても大丈夫な場所だと安心できます。子どもの意見には「いいね!」と言ってあげます。
■あえて「反論」を言う
ただし、「いいね!」ばかりだと、子どもは自分にとって耳の痛いことや聞きたくないことには耳を傾けなくなってしまいます。そこでときどき「いいね!」と言って共感を示しつつ、あえて反対の意見を投げかけてみます。
決して子供の意見を非難するわけではありません。違う見方を伝えることで、対話を深めるのです。
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