子育てベスト100。7

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子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり

子育てベスト100――「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり

  • 作者: 加藤 紀子
  • 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
  • 発売日: 2020/06/11
  • メディア: Kindle版

 

SECTION2:思考力をつけるには?

METHOD23 「失敗を」を成長の糧にする

-信じて自分で立ち直らせる

「私は失敗したことがない。ただ1万通りの上手くいかない方法を見つけただけだ」という言葉をエジソンは残していますが、私たちが生きているこの世界の文明は、先人たちが積み重ねた試行錯誤の賜物です。

ところが家庭や教育現場では、子どもたちが失敗し、試行錯誤できる機会が十分に与えられているとはいえません

東京大学で「失敗学」という新しい学問に取り組んだ畑村洋太郎名誉教授によると、挫折を知らず順風満帆な人生を歩んできた東大生の多くには、失敗を恐れてしまう傾向があるそうです。それゆえ、畑村名誉教授は失敗を「ワクチン」にたとえ、親は子供にたくさんの失敗の経験をさせることで、心と体に「失敗」という抗体をつくっておこうと唱えています。

「失敗」を成長の糧にするにはどうすればいい?

■先回りしない

子どもの失敗を心配するあまり、先回りして障害物を取り除いたり失敗から守ろうとしたりする親は「ヘリコプターペアレント」と呼ばれ、子どもを無気力にしてしまうことがあります

アメリカのメアリー・ワシントン大学が2013年に行った調査では、ヘリコプターペアレントに育てられた大学生はうつ病になりやすいという報告がありました。

畑村名誉教授は「失敗は一見遠回りに見えるが、そこから答えを模索していくやり方のほうが、どんな場合にも柔軟な対応できる本物の力が身につく」と言っています。

■失敗談を伝える

子どもたちが失敗や周囲の目を恐れないようになるためには「親自身もしょっちゅう失敗すること」や「自分がどんな失敗をして、どうくぐり抜けてきたか」を伝えてあげるのが効果的です。失敗談を笑い飛ばすくらいの余裕を見せておくと、子どもは失敗から怖がらなくなります。

 

■自分で目標を決めさせる

好きなことや興味のあることについて自分で目標を決めると、子どもは途中で失敗しても目標のために頑張ろうと思えます。

■「もっとがんばれ」と言わない

失敗をしたときに一番苦しいのは子ども自身です。そんなときに「もっとがんばれ」と声をかけても追い詰めるだけです。「親ができることはおいしいごはんで物理的にエネルギーを回復させ、子どものことを信じて見守ってやることだ」と畑村名誉教授は言います。

■「失敗=改善の機会」と理解させる

スタンフォード大学の発達心理学者キャロル・S ・ドゥエック教授は、失敗を「改善の機会」と捉えられる人は、失敗しても諦めずに粘り強く挑戦を続けられると言っています。

子どもを才能や結果で評価せず、挑戦し続けるプロセスをほめ、子ども自身が「まだできていないだけで、努力すればきっとできるようになる!」と考えられるよう勇気づけます。

■ふりかえる癖をつける

さらにドゥエック教授の実験では、「もっとうまくいく方法はあったかな?」といった声掛けをすると、子どもは自分なりに改善点を考え、もっと努力することが分かりました。

畑村名誉教授も、失敗したときは「こうすればうまくいく」という正解ではなく、失敗するまでの道筋を思い起こし、「なぜ自分は間違えたのか」と考えることが必要だと言っています。

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