有言実行

今月の3の日もこの本のコラムです。

俺しかいない【Kindle限定版】 (WPB eBooks)

俺しかいない【Kindle限定版】 (WPB eBooks)

  • 作者: 堂安律
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2023/03/23
  • メディア: Kindle版

有言実行

言霊は絶対にある。自分の想いを発信することで、自分と周りを動かし、必ず運を引き寄せることができると信じている。未来を変えるために、今日を全力で生きる。一歩ずつ、自分だけを信じて」

 

よくビッグマウスと言われるけど、俺としてはそんなつもりはまったくない。ただただ素直に思ったことをそのまま口に出しているだけだ。日々、サッカーのことだけでなく、あらゆることに対して「自分はどうすべきか」「自分はどう思うか」と考えている。思ったことは包み隠さず、なんでも迷いなく言うタイプだから、ときに誤解を招いたり、批判されたりしているんだと思う。

 

でも白状すると、日本代表に選ばれたばかりの20歳、21歳の頃は背伸びをしていた。世間から注目されるようになり、どこかで無理をして、思ってもいないような、身の丈に合わない言葉を発していた。生きていて居心地がよくなかった。あの頃の俺は未来ばかり見すぎていた。夢は人よりも大きく、誰よりも強く願っていた。でも、肝心の今を見落としていた。

 

今やるべきことにフォーカスしていると、他人のことを気にするのは時間の無駄だし、他人からどう思われているかなんて、まったく気にならなくなってくるもの。そういうメンタルでいると、チームメイトとの接し方や要求も自然とポジティブなものに変わってくる。逆に自分の気持ちをコントロールできていないと、サポーターのブーイングも気になってしまう。

 

ただ、「自分が今なにをすべきかわかっている」「周りは気にならない」とわざわざ口に出して言うヤツにかぎって、むりやりポジティブシンキングしているだけ、というパターンだってある。まさにそれが以前の俺だ。PSVで壁にぶつかり、ビーレフェルトで自分を客観的に見つめ直すことで、どういう人間か分かるようになってきた。

 

自分の意見をハッキリ言うことに怖さを感じることもあったけど、いろんな経験を重ねていくうちに、自分の心のうちから出てくる言葉を気負いなく吐き出せるようになってきたし、だんだんと頭の中を整理できるようになってきたと思う。

 

もちろん、大きな目標を掲げることは大事だ。ただ、それだけで努力を続けていくのは難しい。たとえば、年に2回くらい大きな目標を紙に書いて頭に叩き込んだら、それを忘れてがむしゃらに毎日過ごす。そのうえで今日1日、明日1日の小さな目標を持って、それを圭ぞkする。1の積み重ねがやがて100にも1000にもなっていく。それが唯一にして最大の近道だ。

俺はこれまで叶えたい目標を口に出したり、ノートに書き出したりして、有言実行してきた。まだ叶えられていない目標もあるけど、必ず実現してみせる。言霊は絶対にある。自分の想いを発信することで、自分と周りを動かし、必ず運を引き寄せることができると信じている。未来を変えるために、今日を全力で生きる。一歩ずつ、自分だけを信じて。

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