コストパフォーマンス

(学年通信に掲載したコラムを掲載)

(長田は別に塾や予備校を否定していません。念のため)

 

「教科書をきちんとやっていれば日東駒専は受かるよ。さらに大学入試用の問題集などをきちんと行えばGMARCHも受かる。」

これは、2年生以降、授業中に私がよく発言するセリフである。今まで何百人と受験生の指導をしてきたが、GMARCHまでなら予備校などに行かず自学自習で合格した生徒を見てきた。

結局、大学入試とは選抜試験であり、受験生に差をつけるのが目的で行われている。東大や早慶を受験する生徒は皆、きちんと教科書や問題集を解い てきているので、そのレベルの問題を出題すると差がつかない。よって試験では問題集などに掲載されていない問題を出題して差をつける。しかし、GMARCH以下は問題集の類似問題を出しても十分に差をつけることができるので、見たことある(問題集に載っている)問題を出題する。

よって、塾や予備校に行かなくてもあるレベルの大学には合格できる。しかし、実際にはその通りにならない生徒が多い。ましてや塾予備校に通いながらも合格できない生徒も多い。何故だろうか。

長田が思うことは2つ。1つは「文章読解力が足りない」である。本来なら自分で問題集や参考書を見ながら楽修すれば良いのだが、書いてある言葉の意味が分からないので理解できていないということがある。だから読書をして語彙力を高める必要がある。そんなことも考えながら長期休暇の宿題で新書を読むことを勧めたのだが、提出者は0名。勝手に「やる気のある生徒は難しい新書にチャレンジしたけど、難しすぎて読めなかったのでは?」と解釈するようにしているが、それが自分で楽修できない理由だと認識してほしいところである。

もう1つは「自分の意思・行動が足りていない」ということだ。本来なら日頃から2年後の大学受験に向けて日々楽修を行えばいいのだが、「去年高校入試を終えたばかりだし」「大学受験に向けて何をすればいいか分からない」と「やらない理由」を作り出してしまう生徒がいる。まぁ、意思が弱いんだね。これは予備校に勤めている人が「自分で頑張ると言って本当に頑張れたら、予備校は存在しませんよ」と言っていたが、まあ事実だろう。言い方を変えれば、塾や予備校に行く理由は「自分では頑張れないのから、お金を払うので鍛えてください」ということになってしまう。まぁ、塾や予備校にいけば、きちんとカリキュラムを立てて指導してくれるから、自分で計画を立てる必要はない。ただね……、

コスパがメチャクチャ悪くないか?

と思う。自分で計画して自分で楽修すれば、そして参考書や問題集の説明を理解できれば、あんなに高額な費用をかける必要はない。たまに駒込高校の授業料より高い学費の予備校を見かけると本当に驚く。

私は長期休暇中も含めて、結構生徒の面倒を見ている。もちろん不合格になってしまう生徒も少なからずいる。ただ、それでも塾予備校に行かせずに 長田の指導で終わりにできたことでお金の面では頑張ったと思っている。

まぁ、私立の教員なので当然といえば当然なのだが……。

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