足掻く

高3の女子柔道部員が志望校の薬学部に合格した。

5月に引退してからほぼ毎日勉強を教えていた。

(週に1回、火曜日だけ休みにした。)

 

正直なところ、ずっと志望校に対してE判定だったので

不安しかなかった。

 

志望校のレベルを落とそうか悩んだが、

落とすと得意の数学が受験科目から外れるので

(薬学部だけあって、化学は必須だが・・・

その化学が苦手であった。)

志望校を落とさずに勝負することにした。

 

 

ただ、それでも現状では厳しいことに変わりがないので

途中から柔道部OBの「わたる」と「なおのぶ」にも

長田のフォローをしてもらった。

わたるが英語を、なおのぶが化学を、そして長田が数学を。

 

もう総力戦だった。

過去問をやっても合格点には全く届かない状況で、

正直なところ、推薦は不合格で一般で勝負だと思っていた。

 

だけど、奇跡を起こしてくれた!

試験当日、数学は1問だけ解けなかったけど

他は全部解けたと報告が!

 

数学が90点取れて、他は足を引っ張らない程度に解けた。

 

これならひょっとする、と思ったが、

まぁ計算ミスもあるだろうから

あまり期待しないでおいたんだけど、

 

ちょうど、合格発表の日の昼休み、

受験カレンダー見ながら、一般どこ受けさせようか

計画している最中に合格の一報が!

 

試験2週間前ぐらいから

「正直受からないと思うけど、

最後まで足掻いて奇跡を起こすぞ!」

と言い続けた。

 

(あぁ、長田はNGワードとか気にせず

思ったことを率直にいう人です。)

 

そしたら、足掻いて奇跡を起こしたわ!

 

いや、よくぞ足掻いてくれたわ。

 

あぁ、足掻くって今回は

「ひたすら暗記しろ!」

のことです。

 

とにかく暗記してくれなかったんでね。

 

こういう奇跡をおこす瞬間に立ち会えるのが

教師としての醍醐味です。

 

 

コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。