1日だけ浪人生(2人目)再掲載

4年前、下のコラムに書いた「しょうた」が教育実習生として戻ってきたので再掲載。

ちなみに1人目は現在、母校で講師として勤務している。

 

 

 

1日だけ浪人生(2人目)

 

2017年3月に卒業したばかりの、野球部主将だった「しょうた」

「しょうた」を教えるようになったキッカケは「しゅんた」。

 

「個人的には「しゅんた」よりも「しょうた」のほうが危ないと思うんですよ~」

という野球部顧問の話もあり、「しょうた」の勉強を見る事になった。

 

なんとなく、うん、なんとなく

「しょうた」はあまり根を詰めるタイプではなく

「大体、こんな感じかな~」で終わらせてしまうタイプなので

あんまり良い点が取れないだけで、競い合わせながら

追い込むように勉強させたらすぐに成績が上がった。

 

そのあとは何故か野球のアドバイスまでするようになり、

(もちろん、メンタル的な話ですよ。)

日本ハム大谷のやっている9×9のマトリックスを作り

それを実行して球速を10キロぐらいあげたのかな?

 

なんだろう、継続する力もあるし、感謝する力もあるし、

たぶん、やり方がわからなかっただけなんだろうね。

 

 

さて、そんな「しょうた」は最後の夏の甲子園が終わった後

教師を目指して、第1志望であるN体大に向けて勉強をスタートさせた。

 

まぁ、文系なので数学も使わないので、

まず、受験生として、こんな問題集をやったら程度で

こまめにアドバイスを送った。

 

しかし、その後、肺気胸になってしまった。

しかも2回。

 

入院などで勉強できないのもそうなんだけど、

実技試験の練習も、できなくなり、

1月からは予備校に通い詰めになり、

会う機会が大幅に減った。

 

そんな2月にN体大が補欠合格だったという報告を受けた。

それ以外は全滅。本人も浪人の覚悟をしていた。

 

そして補欠発表である運命の3月21日

電話はやってこなかった。泣いたらしい。

だけど、すでに春期講習も受けていたらしい。

 

そんな翌日、「しょうた」の家に繰上げ合格の電話が鳴った。

辞退者そんなに出たの?

 

ということで、なんだかんだで「しょうた」は第一志望の大学に進学する事になった。

 

 

「しょうた」は長田に会う前から教師志望だった。

だけど、以前、どこかのコラムに載せた

「長田先生のような

縁有る人々を幸せにする

教師を目指します」

と言ってくれた2人のうちの1人は

この「しょうた」である。

 

 

クラスの担任をしたわけでもなく、柔道部にいたわけでもなく、

そんなに付き合いのあるわけではないのに

(いや、定期試験前はかなり面倒見たけどね)

本当に嬉しいセリフを言ってくれたよ。

教師冥利に尽きるね。

 

 

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