壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方。11

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今回はクイズ形式になっています。

壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方

壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方

  • 作者: 西沢 泰生
  • 出版社/メーカー: アスコム
  • 発売日: 2013/09/05
  • メディア: Kindle版

天才料理人が寿司職人にした意外な注文

一流のお寿司屋のカウンター席は特別な空間です。特に店主の前の席ともなれば、そこはもう特等席。初めて入るお店でいきなり座ったりすると「野暮な客」と思われてしまいます。私が普段行くお寿司屋さんのカウンターは、なぜか目の前をお寿司の乗った丸皿が乗っているので、とても安心ですが……。

 

料理評論家の山本益博が、フランスの天才料理人のジョエル・ロブションを銀座の一流寿司店「すきばやし次郎」へ連れて行ったときの話です。ご主人が握る寿司を2,3貫食べたジョエル・ロブションが、突然、あるリクエストをします。

 

問題

ジョエル・ロブションがお店にリクエストしたことは何だったでしょう?

 

 

 

 

 

 

 

答え

酢飯だけの握りを注文した。

ジョエル・ロブションは、横にいる山本益博にこう言ったのです。「上の魚はいらないから、ご飯だけで握ってもらえるように頼んでくれないか」。酢飯だけを握ってもらいそれを口にすると、「美味しい。これは真似できない」と脱帽したそうです。

 

人並外れた舌を持つ彼は2,3貫食べて、酢飯の美味しさに気が付いた。その真髄を知るためには、上に乗った寿司ダネは邪魔だったのです。おそらく料理人として、酢飯を分析するためのリクエストだったのでしょう。

 

分析結果は「自分には再現不可能」。のちにジョエル・ロブションはすきばやし次郎のカウンターを「天国に一番近い場所」と絶賛しています。

 

「みなさん褒めてくれるのは魚のことばかりで、酢飯のことを言ってくれる人なんていませんからね。いやあ、凄い人です」。これは絶賛された側の次郎さんの弁です。以上は山本益博の著作に出てきたエピソードですが、一流と一流の間に静かな火花が散っているようで、なんだかカッコいいです。

 

 

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